荷重移動の上達法

ここでは、私が日々の運転で心掛けている「荷重移動」のトレーニング法を伝授します。どれも街中を運転しているとよくある場面ですので、練習してみてください。

 

荷重移動とは?

そもそも「荷重移動」とはなんでしょうか?荷重移動を体感する瞬間ってこんな場面です。例えば友達の車で買い物に行くとします。友達がハンドルを握り、あなたは助手席で友達と楽しくお話しています。街中を時速40kmで走っていると、道路の脇から子供がボールを追いかけて飛び出してきます。危険を察知した友達が急ブレーキを踏んだその瞬間、体が前に引っ張られ、車もなんだか前のめりになりませんでしたか?

 

これが「荷重移動」です。友達が完全に止まるまでブレーキを掛け続けると、止まった瞬間に前のめりになっていた体は今度は後ろに引っ張られます。これはブレーキによる荷重移動の例ですが、アクセルを踏むことでも荷重移動を起こすことができます。

 

学校で習った慣性の法則

慣性の法則とは、
@一定のスピードで動いているものはそのまま動き続ける
A止まっているものは止まったまま
ですよね?簡単に言うと慣性の法則とは、「ドライバーが何か操作したとしても、車は同じ動きをし続けようとする」ということです。

 

この、「ドライバーが何か操作したとしても、車は同じ動きをし続けようとする」ということがポイントです。あなたが運転する車が、スポーツカーであろうとミニバンであろうと、F1であろうとすべて慣性の法則に従います。

 

荷重移動はなぜ起こる?

車は同じ動きを続けようとします。それに対してドライバーがハンドルやアクセル、ブレーキなどを操作することで、車を今までと違う動きをさせたとき、荷重移動は起こります。よくわからなかった方のために実際に具体例を出します。

 

時速60kmで走っているとき、信号が赤になったのでブレーキを踏んで停止した。

この場合ですが、車は時速60kmで走り続けようとしています。そこにドライバーであるあなたがブレーキを踏み減速させました。しかし車は同じ動きをし続けようとするため、ブレーキが掛かっても時速60kmで前に進もうとします。その結果として車の荷重は前に移動し、前のめりの姿勢になります。

 

赤信号で停止していると、信号が赤から青にかわったので発進した。

この場合ですと、赤信号で停止している車は停止し続けようとします。そこにドライバーであるあなたがアクセルペダルを踏みこみ発進させました。ですが車は停止し続けようとするため、アクセルペダルを踏み込んでも停止し続けようとします。その結果、車の荷重は後ろに移動します。

 

荷重移動は「結果として起きるもの」

荷重移動は、同じ動きを続けようとする車にドライバーが何らかの操作をした結果、車の動きが変化することで起きます。操作した結果として荷重移動が起きるのです。つまり、こういうこともできます。

荷重移動はドライバーがコントロールできる

前に荷重を移動させたかったら「ブレーキ」を、後ろに荷重を移動させたかったら「アクセル」を、右に左に荷重を移動させたかったら「ハンドル」を操作すれば、荷重移動を自由にコントロールできます。前に荷重を移動させるときは、ブレーキを掛けるだけでなく、アクセルを抜くことでもできます。アクセルを抜くことでエンジンブレーキが掛かり、前に荷重移動できます。

 

2つの操作を混ぜれば1つのタイヤに荷重を掛けることもできる

例えば、「ブレーキ」を踏んだあと「ハンドル」を左に切ります。そうすると「ブレーキ」によってフロントの2輪に荷重が移動します。さらに「ハンドル」を左に切ることでフロント2輪に移動していた荷重が、フロントの右タイヤに移動します。これは「アクセル」を踏みながら「ハンドル」を切ったり、「ハンドル」を切りながら「ブレーキ」を掛けたりすることでも可能です。

 

実際に荷重指導をコントロールしてみよう!

 

Youtube VeeDubRacingより

発進編

停止している車をアクセルで発進させます。アクセルペダルを強く踏むか弱く踏むかで加速が変わり、荷重移動をコントロールすることができます。ロケットスタートを決めれば、一気に荷重が後ろに移動し、体がシートに押し付けられますが、ゆっくり発進すれば、荷重移動があまり起きないので、体がシートに押し付けられるほどの荷重移動は起きませんよね?この違いをしっかり体に覚えさせてください。

 

ブレーキ編

街中を一定のスピードで走っているとき、赤信号になったら減速して止めます。このとき以下の2点に注意してください。

ブレーキを掛け始める瞬間

アクセルを一定に踏んでいる状態からブレーキペダルを踏み、ブレーキを掛けます。このときブレーキの踏み加減によって荷重移動の度合いが変化します。ブレーキペダルを強く踏めば、一気に荷重が前に移動し、ノーズダイブが起きますが、そっとやさしくブレーキペダルを踏めば、荷重移動があまり起きないので、ノーズダイブが抑えられます。

 

ブレーキの掛け始めから停止するまで

ブレーキを掛け始めた瞬間から完全に停止するまでの間、ブレーキペダルの踏み込み加減で荷重移動をコントロールすることができます。逆を返せば、この中間のブレーキ操作で荷重が前に行ったり後ろに戻ったりするため、車体の動きを安定させるために、ブレーキの掛かり具合を一定にしてください。これは急ブレーキを掛けたとき、そっとやさしいブレーキをかけるとき、両方の場合で一定のブレーキの掛かり具合でブレーキを掛けられるようになるまで練習してください。これがマスターできると車の動きが安定するため、同乗者が快適に安心してドライブを愉しむことができます。これは絶対にマスターしてください。

 

停止する瞬間

車が減速しながら進んでいる状態から速度0の停止する瞬間、荷重が前から後ろに移動します。この前から後ろへの荷重移動を和らげてください。ブレーキは強く踏めば一気に荷重が前に移動し、弱く踏めばちょっぴり荷重が前に移動します。停止する瞬間は前から後ろへ荷重が移動するのでその荷重移動を弱めれば良いので、ブレーキを弱くします。そうすることで、前に移動している荷重も小さくなります。そこで、停止する瞬間になったらブレーキを弱めるのです。弱め方も一気に弱めるのではなく、滑らかに無段階に弱めます。理想の停止は、止まった瞬間の前から後ろへの荷重移動を0にすることです。このブレーキをマスターすると同乗者が停止する度に頭や体が前後に揺られなくなり、疲れにくく快適に過ごせます。是非身に付けてください。

 

まとめ

いかがでしたか?「アクセル」、「ブレーキ」、「ハンドル」で荷重移動を自由にコントロールできることをわかって頂けましたか?あとはひたすら路上で練習し、感覚を身に付けるだけです。日々の運転に挑戦を。


HOME 空力チューンで実燃費30km/Lを超えろ! サルでもわかる「空力」講座 速く走るための空力チューン大特集!