幌の張替えorハードトップ化、あなたはどうする?

オープンカーの幌は消耗品です。乗っているうちに幌は痛み、だましだまし補修しながら乗っていても、いつか必ずどうにもならない状態になり、幌を張り替えなくてはならない状況になります。そのときに「幌を張り替えようか、それともハードトップ化してしまおうか」、「そもそも幌の張替えとハードトップ化ってどれくらい費用がかかるんだろう」、「ハードトップ化することのメリット・デメリットってなんだろう」などいろいろな悩みが浮かんで来ると思います。

 

そこで、幌を張り替えるか、ハードトップ化しようかと悩んでいる方に向けて、どうしたら良いのか考えていきたいと思います。

 

気軽にオープンエアーを愉しみたいなら「幌の張替え」

これから先もオープンカーをオープンカーとして乗っていきたいと考えている場合は、幌の張替え一択です。オープンカーの一番の魅力であるオープンエアーをいつでも気軽に愉しめるのは、幌の張替え以外にありません。幌を新品に張り替えると嬉しい変化があります。

 

幌を張り替えると見た目が若返る

私のS2000もそうですが、幌が痛んでくるとそれだけで安っぽく見えてしまいます。幌の色も太陽光の紫外線によってどんどん色褪せていき、元々黒だった純正幌もなんだか白っぽくなってきます。このようにみすぼらしくなった幌を新品に交換するだけで、ガラリと印象が変わります。化粧品のCMのように肌のシワやたるみがなくなり、シミやそばかすのない美しい肌に生まれ変わります。外見に占める幌の面積は大きいので、「色白は七難隠す」と同じようにきれいな幌は七難隠します。

 

静粛性や快適性が上がる

幌は痛んでくると生地が擦れてしまいには穴が開いたり破けたりしてしまいます。普通の車と違って屋根に断熱材などの消音効果のあるものが幌にはありません。つまり、幌が擦れて薄くなったり、穴が開いたりすると途端に外の音が入ってくるようになり、うるさくなります。建物の中にいるときに、外の騒音がうるさいと感じれば窓をきちんと閉めれば静かになりますが、穴の開いた幌ではきちんと窓を閉めることができない建物のように騒音をシャットアウトすることができません。また、幌の穴から空気漏れがなくなり、エアコンの効きが上がり、快適性がアップします。

 

幌の色を変えることでイメチェンできる

髪の毛を黒から茶色、赤などに染めるとその人の印象が大きく変わりますよね?オープンカーにとっての幌は、人間のカツラのようなものなので、幌の色を変えることで大きくイメージを一新させることができます。痛んだ幌を交換するときに、ついでにイメチェンもできちゃうなんてお得だと思いませんか?

 


 写真 トップレスフリークス(幌の色見本)より

 

走りや防犯性を重視したいなら「ハードトップ化」

オープンカーはスポーティーな車種が多く、サーキットなどで走りを愉しむためにオープンカーに乗っている方もいらっしゃると思います。そんな走りを第一優先する方にオススメなのがハードトップ化です。ハードトップ化することで様々なメリットがあります。

サーキットを走るASM S2000

軽量化できる

幌をすべて撤去し、ハードトップ化することでS2000の場合、約9s軽量化できます。車の最も高いところにある部分の軽量化は走りに効きます。走りにこだわるBMWのMモデルがCFRP製の軽量な屋根に置き換えていることから高い効果が考えられます。上の画像のS2000は、筑波サーキットでNA最速タイムを叩き出しているASMのS2000です。重心が下がることは運動性能向上につながる何よりの証拠ですね。

 

幌を残したまま、ハードトップ化も可能

幌を全撤去まではしないけど、ハードトップ化することも可能です。幌を残したままハードトップを装着するのでS2000の場合約20sほど重量アップしてしまいますが、ハードトップ化することで幌の痛みを気にしないでよくなるので、青空駐車でも心が痛みません。これは大きなメリットだと思います。

 

安全性や防犯性もアップ

ハードトップ化することで他にもメリットがあります。幌では心配だった安全性や防犯性もアップします。幌では刃物などで切りつけられる「いたずら」の心配がありますが、ハードトップにすることで心配する必要がなくなります。また、横転の際も幌では命とりですが、ハードトップ化によって横転から身を守れるかもしれません。

 

室内の快適性もアップ

ハードトップ化することで室内の快適性が大幅にアップします。幌の張替えも快適性がアップしますが、ハードトップ化の方が得られる恩恵は大きいです。夏場になると幌では、幌から5cmくらいの範囲の空気が太陽光で熱せられ、幌を締めているにもかかわらず、頭の上がホットになります。背の高い人は頭上がとても暑くなることに悩まされることでしょう。これもハードトップ化することで改善されます。幌のようにビニールやキャンバス地
ではなく、アルミやカーボン製になることで熱が遮断され、頭上の暑さが軽減されます。

 

風切り音も小さくなる

オープンにしているときは気にならない風切り音ですが、幌を締めると途端に気になりだします。実際に高速道路を走っていると、速度を上げるに従って、幌がバタバタして気になります。この悩みもハードトップ化することで解決できます。幌は速度が上がってくると空力的に抵抗になります。ハードトップではスムーズに屋根上を空気が流れるので風切り音が小さくなります。また、リアにGTウイングなどを付けている場合、幌に比べてハードトップの方がGTウイングの効果を得やすいというメリットもあります。

 

ハードトップ化の問題点

今までハードトップ化のメリットばかり挙げてきましたが、もちろんデメリットもあります。このデメリットを許せる人はハードトップ化した方が良いかもしれませんね。

 

気軽にオープンにできなくなる

オープンカーがオープンカーでなくなる瞬間と言ったら良いかもしれません。ハードトップ化することで一切オープンに出来なくなるわけではありませんが、毎回毎回ハードトップを外してオープンにするのは私なら面倒くさくてやりたくありませんね。

 

オフ会では仲間外れで寂しい

この前S2000のオフ会に参加したときのことです。私自身オフ会に参加するのは初めてだったので、勝手がよくわかりませんでしたが、どうやらオープンカーのオフ会はみんなオープンにして走るのが暗黙のルールみたいです。オフ会に参加していたS2000の中に、ハードトップ仕様のS2000が3台参加していました。その人はずっとこう言っていました。
「あ〜俺もオープンにして走りたいな〜。1人だけハードトップだとなんだか仲間外れみたいじゃん。」
S2000のオフ会にS2000で参加して疎外感を感じるなんて、悲しい気持ちになりますよね。

 

1人ではハードトップは外せない

意外と知られていませんが、ハードトップは1人では外せません。ハードトップ自体がかなり大きく重量もあるため、1人で外すのは危険です。バランスを崩してフロントガラスを割ったり、ボディを傷つけたり、はたまた自分の腰を痛めたりとリスクがたくさんあります。オープンにするのにわざわざもう1人協力してくれる人を探さないといけないなんて面倒くさいと思いませんか?そんな面倒な思いをするくらいならオープンにしなくていいやってなりそうです。

 

出先で雨に降られたら一巻の終わり

よし、天気は晴れた。さあオープンにして走りに行こう!と意気込んでハードトップを外し、ドライブに行くとします。そこで天候が急変して雨が降り出したら一巻の終わりです。もうどうしようもありません。オープンカーは走っていれば雨に濡れることは意外とありませんが、信号待ちではもはやX-JAPANのENDLESS RAINです。

無情にも雨は止むことなく振り続けます。心の傷に…(笑)

 

やはり、天気のことが気になってしまい、オープンで走ることはほぼなくなります。出先で車から離れるときも幌が無いので、盗難のリスクが高くなります。

 

外したハードトップの置き場がない

意外とハードトップ化の盲点かもしれないのが、外したハードトップの置き場問題です。広いガレージがあってハードトップを掛ける台まで完備されていれば問題ありませんが、私を含めそんなガレージもスペースを持っていることの方が珍しいですよね?ハードトップは高値で取引されているため、家やアパートの中にしまって盗難を防ぎたいところです。ですがそんなことが果たして彼女や嫁さんに許されるでしょうか?おそらく許してくれません。家の中にハードトップがあったらかなり邪魔ですし、子供がケガをするかもしれません。

 

気になる費用は?

「幌の張替え」の場合
純正と社外品によって異なる

基本的に社外品の方が割安なことが多いです。S2000の場合、工賃込みで純正幌だと20万円前後しますが、社外幌だと14万円〜で張替えできるようです。値段で言ったら社外品の勝ちですね。

 

幌は純正と社外品どっちが良い?
幌のハリは純正幌が良い

幌を閉めたとき、純正幌の方がハリがあると言われています。肌と一緒でハリがある方が若々しく好印象に見えます。

幌の色を変えられる社外幌

S2000の場合、純正幌は黒や紺などしかありませんが、社外幌は黒や紺の他に、赤やベージュ、タンなど様々な色を用意しているため、愛車をイメチェンすることができます。黒や紺で色気のなかった純正幌から社外幌にすることで、オープンカーの色気を手に入れられるかもしれません。

 

 

 

「ハードトップ化」の場合
ハードトップにするには周辺部品や車体側の改造が別途必要

S2000の場合、ハードトップ化するにはハードトップを購入するだけではできません。ハードトップに加えて周辺部品が必要になります。みんからに詳しい内容が載っていましたので、参考にしてください。
https://minkara.carview.co.jp/userid/1370457/car/1056161/1915127/note.aspx 

 

ハードトップの素材で大きく変わる

やはりドライカーボンは高く、アルミやFRPはおよそ半分くらいの価格になります。S2000の場合、純正、無限、スプーンからハードトップが出ています。素材は純正がアルミ、無限がドライカーボンとGFRP、スプーンがFRPを使用しています。

 

純正はすでに廃盤になってしまったため、ヤフオクなどで見つけて落札するしかありません。大体20万円〜で取引されています。無限はドライカーボンとGFRPがあり、ドライカーボンはなんと58.1万円です!高いですね〜、私には手が出ません。(笑) GFRPだと約半分の31.3万円になります。こちらは少し手が出やすいお値段ではないでしょうか?スプーンは40万円程度で、TYPEONEでは塗装代が10.5万円、取り付け工賃が5.5万円の計56万円です。

 

私ならどっちを選ぶか

 

出典:マツダ ロードスター

 

幌の張替えが14万円〜できて、ハードトップ化は物によりますが、幌の張替えの2〜5倍お金が掛かると思ってもらえれば間違いないと思います。車種によって変わってくると思いますが、やはり部品の単純な交換と、構造自体を変えるような大掛かりな改造では後者の方が高額な費用が必要になるのは仕方ないことだと思います。

 

やっぱりオープンカーはオープンにして走るのが最も自然で美しい

私のS2000も幌に穴が開いており、そろそろ手を打たないといけないタイミングに差し掛かってきています。そんな私がこの記事をまとめて思ったのが、やっぱりオープンカーはオープンにして走るのが最も自然で美しいということです。ハードトップ化するには多額の資金が必要ですし、仮にその資金が潤沢に用意できたとしても私は幌を張り替えるでしょう。なぜなら、それがオープンカーのあるべき姿だから


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