私がブレーキングテクニックを身に付けた方法

私がNAのシルビアで速い車と勝負するにはもはや「ブレーキング」しか残されていませんでした。
そこで私は、シルビアのフロントブレーキをR33スカイラインタイプMのフロントブレーキ一式流用し、対向キャリパー化とビックローター化を行い、リアブレーキは純正キャリパーのまま社外のビックローターキットでビックローター化し、シルビアの貧弱なブレーキを強化しました。

 

残すは自分自身のブレーキングテクニックを強化すること

シルビアのブレーキ強化は行ったので、次は私自身のテクニックの問題です。
せっかくの良いパーツでチューニングしたとしても、それを扱う人がポンコツではせっかくのパーツが機能しません。これを「宝の持ち腐れ」と言います。宝の持ち腐れになってしまってはお金の無駄ですので、しっかりと扱う人間のレベルアップが必要です。

 

問題は「どうレベルアップすればいいのか」ということ

私がブレーキにこだわる理由でもお話しましたが、ブレーキングはアクセルワークやハンドリングのように普通に運転していればある程度上達するものではありません。

 

ブレーキングを上達するためには、意識すべきポイントがいくつかあります。
この意識すべきポイントを頭に入れておかないと、上達は望めません。言うならば”コツ”みたいなものなので、コツが掴めるまでは意識しながら運転してください。

 

筋トレと一緒

私事になりますが、私は週6で筋トレをしています。
あなたも筋トレを真面目にしたことがあればわかると思いますが、筋トレってただやみくもに一生懸命やれば理想の体になれる!なんて甘いものじゃないですよね?

 

例えば、胸筋を鍛えるだけでも腕立て伏せやベンチプレス、ディップスなどなど様々な鍛え方があります。それぞれの鍛え方の中にも注意するポイントや意識するポイントが必ずあって、それを無視してがむしゃらにやってもイマイチ効果が出ませんよね?

 

それに加えて食事も、たんぱく質を多めに取ったり、筋肉に良い野菜を中心に食べたりなど、理想の体になるための近道を先人達は知っています。

 

ブレーキングテクニックも全く一緒

あなたがブレーキングテクニックを身に付けたいと思って、闇雲にがむしゃらに練習しても上達は遅いです。やはり、上達の近道は必ずあります。私も早くブレーキングが上手くなりたくて、雑誌やネット、動画などでプロのレーシングドライバーの解説を聞いたり見たりして、イメージを膨らませ、あとはひたすらシルビアに乗りながら練習することで身に付けました。

 

特別な練習は必要ない

ブレーキングは普通にボケっと運転しながら身に付くものではありませんが、わざわざ特別な練習が必要かというと、そうではありません。ブレーキングは普通の街乗りで十分練習できます。実際私自身が特別な練習をしていたわけではなく、日々の運転におけるブレーキ操作をとことん意識してコツを掴んだだけなのです。

 

一度コツを掴めば、あとは実践で走る中で応用していけばどんどん感性が磨かれていきます。
私が街乗りの運転で何を意識していたのかをすべて洗いざらいお話するので、あなたも意識して運転することで間違いなくブレーキングが上達します。そうして身に付けたブレーキングテクニックはきっとあなたの武器になるでしょう。

 

意識すべきポイントはたった3つだけ

あなたが街乗りでブレーキングを上達するために意識するポイントはたったの3つだけです。
「えっ、たった3つだけなの?」
そう思う方もいらっしゃるかもしれませんが、本当にたったの3つだけです。ですがこの3つのポイントにブレーキングの難しさ、奥深さが凝縮されています。それでは一つずつ見ていきましょう。

 

@ブレーキ踏力は最初が最も強く、徐々に弱く

ブレーキペダルを踏み込む強さのことを、一般的に踏力(とうりょく)と言いますが、ブレーキ踏力は最初が最も強く、その後徐々に弱めていくのがブレーキングの最も基本的なポイントです。

 

これは教習所では教えてくれないので知らないドライバーも多いですが、ブレーキの途中でブレーキを踏み足すのは危険なんです。もちろん街中を法定速度で走っているような場面では、ブレーキの途中でブレーキを踏み足したところで何も起きませんし、何も危なくありません。

 

でも、あなたがサーキットを200km/h、300km/hで限界ギリギリで走っている場合を想像してください。街中のスピードレンジでは何も起きなかった操作が、サーキットのスピードレンジでは命とりになることが多々あります。走行する車は、スピードレンジが高速になればなるほど不安定になってきます。これは紛れもない事実です。実際私もスピードレンジが高い場面で雑なブレーキ操作をして怖い思いをしたことが何度もあります。ブレーキの途中でブレーキを踏み足すことは間違いなく車の挙動を乱す方向に働くので、普段の運転から意識してしないようにしなければなりません。

 

A減速度(減速G)は一定に

これは@のブレーキペダルを踏み足すなってことに非常に似ています。赤信号で止まるとき、あなたはいつもどんな風に止まっていますか?

 

「最初は弱めにブレーキを掛けて、止まる直前になったら強くブレーキを掛けて止まってるよ。」
こんな風にブレーキを掛けている方がほとんどではないでしょうか?実はこれ、「間違い」なんですよね。

 

ブレーキングの基本は減速度(減速G)を一定にすることです。他にも最初ブレーキを強く掛けて減速して、その後一気にブレーキを緩めて、最後止まるときにまた強くブレーキを掛ける人がいますが、これは最悪です。一番良くないブレーキングといっても過言ではありません。THE・下手くそって感じのブレーキングです。

 

なぜこれが良くないのかわかりますか?
最初に強いブレーキを掛けることで、フロントに荷重移動します。フロントに荷重を移動するのは素速いコーナリングには不可欠です。ここまでは良いんですが、そのあとなぜかブレーキを一気に緩めてしまいます。この操作でせっかくフロントに移動していた荷重が元に戻ってしまいます。そして最後再びブレーキを強く掛けて減速します。ですが、一度ブレーキを掛けて減速しているため、最後のブレーキではスピードが足らず十分なフロントへの荷重移動を作り出すことができません。

 

結果として、コーナリングスピードが落ち、タイムが伸びません。

 

B停止するときに余計な荷重移動をさせない

赤信号で完全に停止するとき、助手席の人の頭が揺れないように意識して止まっている人がどれだけいるでしょうか?私の知る限りでは、ほぼ出来ている人はいません。

 

助手席の人の頭の揺れは、荷重移動を目で見れる分かりやすい例です。ブレーキの掛け始めは頭が前に行くのは自然なことです。ですが、止まるときに助手席の人の頭がシートに振り返されるような止まり方はアウトです。

 

どう応用すればいいのか?

ここまで読まれた方はもしかしたら分かったんじゃないかと思いますが、ブレーキングテクニックに共通する考え方は「荷重移動をコントロールすること」です。ただそれだけです。そしてこの荷重移動を無駄な動きがなく、スムーズに行うことが何より重要です。

 

意識すべき3つのポイントをどう応用していくか、ということになりますが、それは既に答えが出ています。
ブレーキは単純に「止まる」ためだけに使うわけではありません。ブレーキは「曲がる」ためにも使います。@ABはそのための練習です。

@ブレーキ踏力は最初が最も強く、徐々に弱く
「止まる」ためのブレーキの訓練。

 

A減速度(減速G)は一定に
「止まる」ブレーキから「曲がる」ブレーキへの過渡域の訓練。

 

B停止するときに余計な荷重移動をさせない
荷重を移動させずに、ブレーキをリリースする訓練。「曲がる」ためのブレーキにつながる。

 

まとめ

@でガツンと初期制動でしっかり減速し、Bでハンドルを切り込んでいくので荷重を移動させないようにブレーキをリリースしていきます。Aはブレーキを踏んでから離すまでの橋渡し的な役割です。この一連の操作をスムーズに行うことが重要なのです。

 

日ごろから@ABを意識して練習することで、必ずスムーズなブレーキングをマスターするコツを掴むことができるはずです。そうすれば格上の車と勝負することも十分可能です。ぜひ練習してモノにしてください。


HOME 空力チューンで実燃費30km/Lを超えろ! サルでもわかる「空力」講座 速く走るための空力チューン大特集!