燃費向上に必要性を感じない「マッドフラップ」は単なる泥除けなのか、それとも空気抵抗低減効果がある空力デバイスなのか?

オフロードを走る車の定番装備である「マッドフラップ」。
果たしてその性能はオフロード限定なのか、それともオンロードでも効果があるのか、実際に私のワゴンRで試してみることとした。

 

マッドフラップとは?

 

出典:マッドフラップ

 

マッドフラップは泥除けである

マッドフラップは単なる泥除けである。走行していると必ず発生する泥はねや水はねによる汚れから車体を守るために装着されている。そのため、オフロードが主戦場であるジムニーやインプレッサなどの車は上の画像のような大きなマッドフラップが用意されていることが多い。

 

オンロード用のマッドフラップは小型

 

出典:デミオ

 

オフロード用のマッドフラップが色付きの下敷きのように巨大だったのに対して、アスファルトが主戦場のオンロード車用のマッドフラップはずいぶんと小振りである。パッと見で3分の1程度しかないように見える。このようにオンロード用とオフロード用で明らかにサイズが異なっており、空力的な影響が気になってくる。そこで私のワゴンRのリアのマッドフラップを付けたり外したりして、走行フィーリングを確かめることとした。

 

マッドフラップの有無で走行フィーリングに違いはあるか?

マッドフラップ「あり」

 

 

マッドフラップ「なし」

 

マッドフラップは「空気抵抗」に違いない

私は直感的にそう思った。というのは空力チューン第4弾!リアバンパー穴開け加工でパラシュート効果をやっつけろ!でリアバンパーに穴を開けることで、リアバンパーがパラシュートのように空気抵抗となるのを防ぐ効果があったからである。車体前後の空気の圧力差による圧力抗力が空気抵抗の90%を占めるためである。簡単に言うと、車体後部に穴を開ければ空気抵抗が減るものだと思っていたわけである。

 

現実は違った

マッドフラップの有無を試したのは空力チューン第9弾!リアタイヤを覆え!「リアスパッツ」の効果とは?の最中のことであった。自作リアスパッツを装着するうえで邪魔になりそうだったため、マッドフラップを外した状態でリアスパッツ装着を行い、近所を走ってみたところ、物凄い抵抗感があったのである。どれくらいの抵抗感かというと、「タイヤとリアスパッツが擦れ合っているくらい」である。あまりの抵抗感に軽いパニックになった私は、燃費を計測することを忘れて急いでマッドフラップを装着し直したのである。気を取り直してマッドフラップ有の状態で近所を走ってみたところ、明らかに軽い力で前に進むのを感じた。車載の瞬間燃費計もマッドフラップ有のほうが良い数字を出していた。だがマッドフラップ有の状態でも前回よりも2.8km/L燃費が悪化していたことから、マッドフラップ無の場合ではもっと酷い燃費を叩き出したに違いない。

 

マッドフラップは空力的に意味があるのではないか?

 

 

穴開きリアバンパーの空力的効果にマッドフラップが影響している可能性

上の画像をみるとわかるように、私のワゴンRはリアバンパーはパラシュート効果の対策として穴が開けられ、リアタイヤ周辺の整流効果を狙ってリアスパッツも自作してある。一般的な普通の車と私のワゴンRではマッドフラップ周辺の空気の流れは全くの別物になっている可能性が考えられる。

 

その点を考慮して見てみると、マッドフラップはリアスパッツと穴開きリアバンパーの中間に位置していることがわかる。空力は複雑な要素が入り混じっているため風洞設備等がないと正確なことは言えないが、あえて私の考えを述べるとすれば、マッドフラップは穴開きリアバンパーの働きに大きく影響しているということである。

 

マッドフラップは穴開きリアバンパーに空気を送る「誘導役」的存在

マッドフラップを外したことで生じた異様な抵抗感は、穴開きリアバンパーが機能しなくなったと考えるのが妥当である。マッドフラップがあることによってリアタイヤ周辺の空気はスムーズに車体後方に流れることができない。困った空気はスムーズに流れることができる場所に向かって流れていくと考えられる。通常であればリアスパッツなんてものは装着されていないため、リアタイヤハウスから外に排出されるはずである。しかし、私のワゴンRはリアスパッツが装着されており、逃げ道は封鎖されている。つまり、行き場を失った空気が効率よく穴開きリアバンパーの穴から排出されると考えるのが自然ではないだろうか?そう考えると、マッドフラップの有無で抵抗感が大きく変化した事実と辻褄が合うのである。

 

マッドフラップは穴開きリアバンパーの生命線

 

 

空力は「バランス」がとにかく大事

空力は1+1が2にならない。1+1が0になることもあればマイナスになることもある。組み合わせによっては1+1が2を大きく上回ることだってある。つまり何が言いたいかというと、「バランスが重要」なのである。今回のケースで言えば、パッと見で空気抵抗にしか見えない「マッドフラップ」が実は絶妙に空気の流量や出し入れをコントロールしていて、その絶妙な空力バランスによって私のワゴンRは驚異的な燃費を叩き出しているということである。

 

穴開きリアバンパーやリアスパッツがなければ「マッドフラップ」は必要ないかもしれない

こればっかりは実際に試してみないと正確にはわからない。ただ私の経験から言うと、たぶん「必要ない」。というのも普通の車はパラシュート効果を殺すための穴開きリアバンパーではないし、初代インサイトのようなリアスパッツも付いていない。その状態での空気の流れやバランスを考えると、むしろ無い方が良いのではないかと私は思う。レーシングカーにはマッドフラップなんてものはないわけだし、無い方が空力的に優れている可能性が高い。これはあなたの車で実際に試してみて欲しい。

 

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