空力チューン第1弾!流体力学の応用!嵐を呼ぶ男「ボルテックスジェネレーター」編

通勤用のワゴンRの実燃費はおよそ26.5km/L。
そんなワゴンRの燃費を良くするために障壁となっているのは「空気抵抗」であると考えた。そう、空気とお友達になれば自ずと燃費も良くなるのではないかというのが私の直感である。そこで私はワゴンRに空力チューンを施し、実燃費「30km/?」をコンスタントに叩き出すことを目標とした。これが「プロジェクト30」の始まりである。

 

その記念すべき第1弾は「ボルテックスジェネレーター」による空力チューンである。

 

なぜ空力に目を付けたか?

ワゴンRのスタイリングはワゴンというだけあって、四角い形をしていていかにも空気抵抗の大きそうな形をしているのである。

 

以前は、下道しか走っていなかったため空気抵抗など全く気にならなかった。
しかし、会社の通勤にワゴンRを使うようになってから空気抵抗の大きい四角いボディが悪さをし始める。

 

とにかく頼りない感じ

ワゴンRを高速で走らせるとそう感じてしまう。今までシルビアやS2000、アルテッツァなどワゴンRに比べれば明らかに空力特性に優れた車でしか高速道路を走ることはなかった。そのため、不安定さを感じることはほとんどなかったのだが、ワゴンRで高速道路を走ってみるとぶったまげた。

 

今にも飛んで行ってしまいそうな感じなのだ。風が吹いてないような天気の良い日はそれほどではないが、横風の強い日などは最悪である。車体は横風の影響を大きく受け、常に右に左に振られ続ける。速度がある程度出ているなら諦めも付くが、それが80km/hで走っているのに影響受けまくりなのだから呆れてしまうのである。

 

なんとかして安定感が欲しい

あなたも体感したことがあると思うが、高速道路を走っていると必ず追い抜いたり追い抜かれたりする。そのときあなたの車と相手の車が横に並ぶ瞬間が必ずある。そんなとき車が急に不安定になったり左右に振られたりしたことはないだろうか?

 

ワゴンRはそれが比じゃないくらいに激しいのである。今まで比較的空力に優れた車で高速を走っていたせいか、ワゴンRに乗るとひどく不安定に感じた。特に大型トレーラーや大型トラックに横切られると、まるで豪華客船の起こす波に飲み込まれそうになる小さな漁船のような危うさがあった。

 

このままではいけない。そう思った私は空力チューンに取り組むこととした。

 

空気抵抗って小さくできるの?

空気抵抗の大きさは「前方投影面積」の大きさに比例するのである。簡単に言うと、車が走っているときに前から当たる空気の面積が大きいほどたくさん空気とぶつかるから抵抗が大きくなるよね、ということである。

 

今流行りのSUVなどは車体が縦にも横にも大きいため、空気抵抗はかなり大きいと言える。それに対してNSXに代表されるような車高が低くて前方投影面積の小さいスポーツカーの空気抵抗が小さいというのは、直感的に理解できるのではないだろうか。

 

空気抵抗を減らそうと考えた時、前方投影面積を小さくするのは正解なのである。ただ、これには問題点がある。それは、

 

「前方投影面積ってどうやって小さくするのか」

 

ということである。「前方投影面積を小さくするために、あなたは愛車をのこぎりでぶった切れますか」と聞かれて「はい」と答える人はおそらく存在しないだろう。あなたも気付いたと思うが、後からボディの前方投影面積を小さくすることは基本的に無理なことなのである。人間と同じように、元々身長170cmで止まった人がどんな努力をしたところで身長2mになることはありえないのである。もちろん外科手術などで大幅に手を加えれば可能になるのかもしれないが、わざわざそんなことをする人は皆無であろう。それと同じで生まれ持ったボディの形状を後から変えることは難しいのである。

 

前方投影面積を小さくすることは不可能なのか?

ボディを切った貼ったをして前方投影面積を小さくすることは、現実的でないということを先ほど話した。ではワゴンRは諦めるしかないのかというとそうでもない。

 

前方投影面積を小さくすることは「可能」

多くの人は、「前方投影面積はボディに空気が当たる面積」と思い込んでいるのである。これは大きな勘違いであると私は思う。前方投影面積はボディの面積だけでなく、ボディとボディの周りを流れる空気の渦の面積のことを言っているのではないかと私は思っている。

 

出典:http://carcle.jp

 

この画像のように、車体の横や後ろに非常に大きな空気の渦を引っ張りながら車は走っているのである。この空気の渦はボディよりもかなり大きい。実際の前方投影面積はこの空気の渦までひっくるめた面積のことを言っているのではないかと考えられる。

 

つまり、この空気の渦をコンパクトにすることができれば、前方投影面積は減少する。すなわちボディの四角いワゴンRでも、空気の渦をコンパクトにチューニングすることができれば、スポーツカーよりも空気抵抗の少ない優れた空力特性を持たせることができるかもしれない。

 

そこで登場するのが空力チューン第1弾の「ボルテックスジェネレーター」である。

 

ボルテックスジェネレーターとは?

 

出典:kzooのブログ

 

ボルテックスジェネレーターは空力命の飛行機や戦闘機の翼などに応用されている技術で、乱流を生み出すための装置である。画像のようにボルテックスジェネレーターを列になるように連続して置くことで、高い効果を発揮する。

 

なぜ乱流が必要なのか

「空気を乱しちゃだめなんじゃないの」と思う人がたくさんいると思うが、面白いことに空気は車体などから剥離するときに大きな渦を引き起こしてしまう。セダンのルーフエンドなど傾斜がきついところや、ミラーなどは空気が急激な形状変化に付いてこれずボディから剥離してしまう。そのときに発生するカルマン渦が厄介なのだ。カルマン渦が発生すると大きな抵抗になる。

 

ならば、小さな乱流を発生させて大きなカルマン渦の発生を防げばいいんじゃないか?

 

それがボルテックスジェネレーターの考え方の本質である。

 

ボルテックスジェネレーターは燃費を良くする

 

出典:三菱ふそう

 

何も空力チューンをやっていないノーマル状態のワゴンRは、おそらく車体の後ろに画像のような大きなカルマン渦が発生していることが考えられる。この大きなカルマン渦によって車体後部は負圧が強くなる。負圧が強くなることは車体後部が真空に近づくことを意味するため、車体がカルマン渦による負圧によって後ろに引っ張られてしまう。

 

これはブレーキを掛けているのとまったく同じである。またこのカルマン渦はスピードが上がれば上がるほど影響力が上がり、車体が前に進むのを強烈に邪魔するのである。

 

ボルテックスジェネレーターを応用する

ならばルーフ後端やボディ側面の後端にボルテックスジェネレーターを設置して小さな乱流を起こし、ボディ後部に空気を流し込むようにすれば良いのである。そうすることで、負圧が低減され車体を後ろに引っ張る邪魔者は影をひそめるはずである。さらにボディ左右のカルマン渦の発生も防げるため、前方投影面積の減少にかなり効果的なのではないかと予想できる。

 

実際にやってみた

 

ワゴンRにボルテックスジェネレーター装着!

 

ということで、ワゴンRにボルテックスジェネレーターを装着してみた。ルーフ後端、テールライト、フロントバンパー横に装着した。なんとその数15個である。(笑)どうせやるなら中途半端にやってもしょうがないので、自動車メーカーがやりたくてもできないくらい大げさに装着してみた。

 

明らかに走りが良くなった

こういうものはだいたいプラシーボ効果の壁を越えないが、ボルテックスジェネレーターは明らかに変化があった。走りだしてから60km/hぐらいまで速度を上げると、なんだか静かなのである。風切り音が明らかに低減していた。

 

直進安定性がまるで別人

高速に乗り、巡航速度である80km/hまで速度を上げると、なんだか車体のどっしり感が増しているような感じである。ボルテックスジェネレーターを装着したことによる差は、大型トレーラーや大型トラックに追い抜かれるときに最も効果を感じた。いつもは大型トレーラーや大型トラックに追い抜かれる度に車体が右に左に振られていたが、ボルテックスジェネレーターを装着することで、嘘みたいに安定しているのだ。この変化には本当に驚いた。大型トレーラーや大型トラックが追い抜いても、まるで何も通っていないかのような安定感があった。私自身が驚かされたのである。

 

「これほんとにあのワゴンRなのか?」

 

実燃費は12%もアップ!

ワゴンRの安定感は驚きを隠せないほどに向上していた。それだけでなく、燃費にも嬉しい変化があったのである。

 

瞬間燃費計の数字が良い!高まる期待

ワゴンRには純正で瞬間燃費計が付いており、高速を走行中の燃費を常にモニタリングすることが可能である。ボルテックスジェネレーター装着前は30km/?を下回ることが比較的多く、瞬間燃費計が25km/?あたりを示すことも多かった。ボルテックスジェネレーター装着後は明らかに30km/?を下回る回数が減り、瞬間燃費計が27km/?を下回ることはほぼなかった。

 

実燃費は29.7km/?をマーク

惜しくも30km/?には届かなかったが、間違いなく今までの最高燃費を叩き出したのは言うまでもない。ここ直近の実燃費は26.5km/?ぐらいが3回続いていたため、ボルテックスジェネレーターを装着することによって3.2km/?も実燃費が向上したことになる。これってめちゃめちゃすごいことだと思う。

 

ボルテックスジェネレーターを買ってきて、両面テープで取り付けただけで実燃費が約3km/?も向上した。割合にしてなんと12%もの実燃費向上をもたらしてくれた。

 

第1弾「ボルテックスジェネレーター」作戦は大成功!

走りの質も大幅に向上し、なおかつ実燃費も大きく向上した。こんなに絶大な効果がありながら、掛かった費用はたったの2500円である。こんなにコスパの良い燃費チューンは他にないのでは?

 

高速道路を頻繁に走る人は是非取り入れていただきたい空力チューンであることは間違いない。

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