自作ディフューザーの効果検証!果たして燃費は上がるのか?

通勤用のワゴンRの実燃費はおよそ26.5km/L。
そんなワゴンRの燃費を良くするために障壁となっているのは「空気抵抗」であると考えた。そう、空気とお友達になれば自ずと燃費も良くなるのではないかというのが私の直感である。そこで私はワゴンRに空力チューンを施し、実燃費「30km/L」をコンスタントに叩き出すことを目標とした。これが「プロジェクト30」の始まりである。

 

その記念すべき第10弾は「自作ディフューザー」による空力チューンである。

 

ディフューザーってなに?

 

出典:AMG

 

ディフューザーは上の画像のような、車体下の本棚みたいなやつである。一般的にリアバンパー下に付けているものをディフューザーと呼んでいる。バーチカルフィンと呼ばれる板状のものがリアバンパーから地面に向かって伸びており、普通車に比べレーシングカーは過激なデザインのディフューザーを装着していることが多い。
 

出典:スバル WRX

 

純正でディフューザーを採用している車種も増えており、スバルWRXなどでリアディフューザーが確認できる。

 

ディフューザーは「ベルヌーイの定理」を応用したもの

ディフューザーは「ベルヌーイの定理」を応用したものである。ベルヌーイの定理は、ある空間を流れる流体の流速とその空間の圧力の話である。これだと何を言っているのかよくわからないので要点だけ説明すると、空気が流れる空間を狭くすると空気の流速が速くなるということである。

 

出典:ホースから勢いよく飛び出す水

 

例えば、水道のホースをギュッとつまんで出口を狭めると、水は勢いよく飛び出す。これは誰でも体感したことがあるのではないだろうか?リアディフューザーはこの水道のホースと全く同じメカニズムを応用した空力デバイスである。 

出典:BMWのカーエアコン吹き出し口

 

カーエアコン吹き出し口も「ベルヌーイの定理」を応用して、効率よく風を遠くに送る工夫がされている。

 

ディフューザーの効果とは?

 

出典:レクサスRCF GT3

 

出口を狭めて流速を速める

もし仮に上のレクサスRCF GT3に装着されているリアディフューザーのバーチカルフィンが付いてなかったらどうなるか考えて欲しい。画像に見える4つのバーチカルフィンがなければ、リアバンパー下の空間は広くなり、ベルヌーイの定理よりディフューザー周辺を流れる空気の流速は遅くなる。つまり、4つのバーチカルフィンによってリアバンパー下の空間は4分割される。単純計算で空間が1/4まで狭くなるということである。その結果、リアディフューザー周辺の空気の流速は上がる。

 

流速が上がると何が起こるのか?

これもベルヌーイの定理で説明できる。ベルヌーイの定理はエネルギー保存則と同じような考え方であり、3つのエネルギーの和は変わらないという考え方である。ちなみに3つのエネルギーは@運動エネルギー、A位置エネルギー、B圧力エネルギーである。

 

       @運動エネルギー+A位置エネルギー+B圧力エネルギー=一定
 
流速が上がるということは@の運動エネルギーが上がることを意味している。Aの位置エネルギーはリアディフューザー周辺から変化していないためAは変わらず、@の+に対応してBの圧力エネルギーが下がる。つまり、リアディフューザーによって流速が上がることで、リアディフューザー周辺が負圧になるということである。バーチカルフィンによって表面積が増えることで空気の粘性抵抗が増えるが、流速が上がることで得られるメリットはかなり大きい。

 

ディフューザーを装着するメリット

 

実際にリアバンパーに自作ディフューザーを装着してみた

 

流速が上がることで「空気の剥離」を防げる

流速が上がることで得られる最も大きなメリットは「空気の剥離」を防げるということである。空気が剥離しないことで、車体後方に生じる大きな渦発生を抑えることができ、車体前後の圧力差によって生じる「抗力」を減らすことができる。その結果として抵抗感のないスムーズな走りが可能になり、燃費がアップする。

 

空気の流れる形が「流線形」に近づく

ディフューザーによってリアバンパー下部を流れる空気は上に跳ね上げられる。それによって車体下を流れる空気の形が流線形に近づき、空気抵抗を減らすことができるのである。ちなみに流線形は最も空気抵抗の少ない形状である。

 

自作ディフューザー装着で、燃費もバッチリUP!

 

34.2km/Lを超える34.9km/Lをマーク!

 

自作リアディフューザー装着によってまたしても燃費を上げることに成功した。なんと34.9km/Lをマークしたのである。自作リアディフューザー装着後に走らせてみると、一般道でも違いを体感することができた。60km/hあたりから車体がいつもより簡単に進む感じがしたのである。もちろん高速道路ではよりリアディフューザーの効果を体感することができた。車体の不安定感も減っていたことからダウンフォースもいくらか発生していたと考えられる。自作ディフューザーの作り方は別の記事で紹介することとする。

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