スポーツカーを愉しむ | 空力による燃費向上実践記や速く走るための空力理論など

ドリフトするならシルビア、180SXの日産FRターボ軍団がオススメ!その理由とは?

出典:D1

 

日本発祥の「ドリフト」という文化

意図的に後輪を滑らせてコーナーを走らせることを「ドリフト」と呼んでいる。

 

ドリフトはアニメ「頭文字D」の人気から爆発的に広まったと言われている。

 

それが発展していき、今では「D1グランプリ」としてモータースポーツの一種として世界中で大人気である。

 

まさか日本発祥のドリフト走行がここまで世界的に広まるとは予想だにしなかっただろうが、D1グランプリの影響は大きく、D1グランプリで「勝てる」車に乗っているとこう聞かれることがある。

 

「ドリフトできるの?」

 

およそ車に興味のない人ですらドリフトという言葉を知っているくらい市民権を得ているということであろう。

 

私はこれが原因でシルビアを降りることになったが…(笑)
私がシルビア乗り換えを決断した本当の理由 

 

ということで、ドリフトするならシルビア、180SXの日産FRターボ軍団がオススメの理由を見ていこう。

 

平成の国産スポーツカーは名車揃い!スポーツカー選びに迷ったらこの車を選べ! 

 

 

 

ドリフトするなら「FR+ターボ」がオススメ!

出典:D1

 

「FR」じゃなければ始まらない

ドリフトは愉しむには「FR」以外考えられないだろう。

 

実際他の駆動方式(FF、MR、4WD)でもできないことはないが、ごく自然に無理なくドリフトで遊ぶにはFRが最適なのである。

 

雪道で行うドリフト(通称:雪ドリ)ならば、FFや4WDでも十分愉しめるようだが、アスファルトの上でFRと同じようにドリフトさせるのは簡単なことではない。

 

「俺はどうしてもFFでドリフトしたい!」

 

というような気合の入っている人ならそれで構わないが、ごく普通にドリフトするなら「FR」は車選びにおいて最優先事項である。

 

ドリフト維持が楽なのは「ターボ」の特権

ドリフトはリアタイヤを空転させながら走らせることとも言える。

 

つまり、リアタイヤを空転させ続けるだけの「パワー」が必要なのである。

 

もし、リアタイヤを空転させ続けるだけの「パワー」がないのならば、コーナーに飛び込んでいくスピードを高めたり、リアタイヤのグリップレベルを落とすなどの工夫が必要である。

 

こんなとき、「ターボ」は実に魅力的である。

 

例えばS15シルビア(ターボ)とS2000(NA)を比べてみるとする。

 

この2台はどちらもFRで、パワーも250馬力と同じである。

 

しかし、ドリフトで競うD1グランプリでは圧倒的にシルビアが多く、S2000はかなりの少数派である。

 

これはS2000がNAエンジンで、高回転のときのみパワーが出るからであろう。

 

エンジンがパワフルな領域を「パワーバンド」と呼んだりするが、S2000はパワーバンドが狭く、シルビアはパワーバンドが広いのである。

 

同じ250馬力でもNAエンジンのS2000は低回転ではパワーを発揮できないのに対し、ターボエンジンのシルビアは低回転からパワーを発揮することができる。

 

ドリフトは低回転から大パワーを発揮できるエンジンが重宝されるため、ターボが向いている。(グリップ走行でタイムを競うシーンではNAエンジンのネガは出ない)

 

つまり、ドリフトするなら「FR+ターボ」の組み合わせがドライバーにとって簡単で、最強なのである。

 

ではなぜ、「FR+ターボ」の組み合わせに合致する車が他にもいる中で、シルビア、180SXの日産FRターボ軍団がオススメなのか説明していきたい。

 

シルビア、180SXがオススメな理由@

出典:D1 LIGHTS

 

「SR20DET」は軽量で、パワーが出しやすい!

私自身、S15シルビア(NA)に6年10万km以上乗ってきたことから、シルビアの情報は知っているほうである。

 

NAのシルビアでは物足りない!もっと速いFRスポーツカーに乗りたい!でNAシルビアの物足りなさを書いたが、S15シルビアに乗っているときは「ターボ」に憧れがれていたものである。

 

「あ〜もっとパワー欲しいな。」

 

NAエンジンではそう簡単にパワーアップすることはできない(VTECなどは別)。

 

特にNAシルビアに搭載されていた日産のSR20DEエンジンは日産の大衆車向けとして開発されているため、めちゃめちゃ遅かった。

 

だがしかし、遅くてどうしようもないSR20DEにターボが付くだけで、魔法のように強力なエンジンとなるポテンシャルが与えられる。

 

これは当時の私には羨ましかったのである。

 

SR20DETはブーストアップで300馬力、タービン交換で400馬力も狙える

SR20DETはターボエンジンであることから、簡単に純正の250馬力からパワーアップ可能である。

 

マフラーを抜けの良い社外マフラーに交換するだけで簡単にパワーアップするし、マフラー交換に加えてエキマニやエアクリ、

 

インタークーラーなどの吸排気チューンに現車合わせのコンピューターチューンをする「ブーストアップ仕様」でも300馬力が見えてくる。

 

さらに、タービン自体を交換すれば350〜400馬力も可能であり、排気量UPをしてさらに大きなタービンに交換すれば500馬力も夢ではない

 

流石にこのレベルまでパワーが必要だとは思わないが、SR20DETはそれくらいのポテンシャルを持った戦闘力の高いエンジンである。

 

これがアルミブロックで軽量なのだから、軽量でハイパワーなSR20DETを搭載したシルビア、180SXがドリフト愛好家に重宝される理由がよくわかるだろう。

 

ちなみにS2000をNAのまま300馬力にするには、2.4Lのコンプリートエンジンを搭載しなければならず、コストは200万円くらい掛かるのではないだろうか?

 

それがシルビアの場合、ライトなブーストアップ仕様で達成できてしまうのだから、コスパは最強である。

 

シルビア、180SXがオススメな理由A

出典:S13シルビア

 

どの社外パーツも安くて星の数ほどある

長らくシルビアに乗ってきて、そこそこ弄ってきたからわかることなのだが、シルビアは社外パーツがとにかく「安い」のである。

 

ここ最近S2000に乗り換え、S2000をもっと愉しむチューニングでチューニングを愉しんでいるのだが、S2000はとにかくパーツが高いのである。

 

シルビアとS2000ではオーナー層が大きく違うことが原因だと思う。

 

例えばフロントのフェンダーを社外のワイドフェンダーに交換しようとすると、シルビアでは2万円くらいからいくらでも見つかるのに対し、S2000では軽く10万円オーバーで普通に15万円くらいするのである。

 

シルビアではピンからキリまであったが、S2000では本物志向の高級パーツしかないのである。

 

ユーザーのニーズに応えていった結果として、このようなラインナップになっているのだが、若者には少々厳しいものがある。

 

その点シルビアは部品も安いが、本物志向のパーツを買おうと思えばきちんと用意されているのである。

 

シルビアは弄ってナンボのスポーツカーだから、自分好みにチューニングできるのも魅力的である。

 

純正流用チューンもしやすい!

特に日産は流用が効くことで有名である。実際私もS15シルビアにR33スカイラインのタイプMからフロントブレーキ一式をそのまま流用していた。

 

私がブレーキングテクニックを身に付けた方法

 

S15シルビアはNAの場合、片押しキャリパーでブレーキ容量も貧弱なのである。

 

そこで対向キャリパー化+ビックローター化もできるR33スカイラインのタイプMから流用することを行った。

 

対向キャリパー化がもたらすフィーリングとビックローター化によるブレーキ容量UPが安価に出来てしまう点もシルビア、180SXの魅力である。

 

ブレーキ強化におすすめ!ビッグローター化すると得られる5つのメリットとは?

 

他にもR32GT-Rの足回りを流用したり、SR20DETで物足りなければ「RB26」も載せ替えできる。

 

RB26と言えばスカイラインGT-Rの心臓部で、名機として名高いエンジンである。

 

ブレーキのみならず、足回りやエンジンまで流用できるのはシルビア、180SXの大きな魅力ではないだろうか?

 

シルビア、180SXがオススメな理由B

出典:180SX

 

ランニングコストが安く、故障もしにくい!

シルビア、180SXは単純な作りのFR+ターボであるため、基本的に故障が少ない。

 

今風のハイテクな電子制御はABSくらいだし(ABSはいまどき当たり前の装備)、複雑なメカを搭載していないため、壊れようがない。

 

もちろんドリフトは車体に大きな負担を掛けるため、普通に街乗りするよりも遥かに故障のリスクは高くなる。

 

しかし、基本的に壊れにくいシンプルな作りであるシルビア、180SXはドリフトのベース車両としては優秀な部類である。

 

そのおかげで車体は軽量(1200kg台)だし、振り回すのもコントロール性が高い。

 

おまけに簡単にパワーアップできるため、ドリフトにおいて、これ以上ないくらいのポテンシャルを持っている。

 

だからこそ、これほどまでシルビア、180SXはドリフト車両として人気があるのではないだろうか?

 

ドリフトするならこんなチューニングがオススメ!

出典:NISMO

 

「機械式LSD」はドリフトするなら必需品

ドリフトをするうえで、「機械式LSD」がなければ始まらない。

 

ある人が言っていたが、

 

「LSDの入っていないFRは、世界一つまらない」

 

と言っていた。これは私も同感である。

 

私が乗っていたS15シルビアはスペックSであり、なぜかオープンデフであった。

 

ターボのスペックRは純正のトルセンLSDが入っているのでまだマシだが、機械式LSDを入れるとFRの世界は変わるのである。

 

実際シルビア、S2000ともに機械式LSDを入れているが、機械式LSDがないとFRはアクセルで挙動をコントロールできない領域があるのである。

 

これはドリフトに限らすグリップ走行でも同じである。

 

FR車を意のままに操りたいと思うのなら「機械式LSD」はマストである。

 

なぜFRは雪道に弱いのか?FRが雪道でスタックしやすい理由とその対策とは?

 

挙動を掴むには、「フルバケ」が良い

愛車S2000とフルバケ

 

これもドリフト、グリップ走行限らず、スポーツ走行するなら欲しいパーツのひとつである。

 

実際私もS2000で純正シートからフルバケに変更しているからフルバケの良さはよくわかる。

 

S2000のシートはレカロのフルバケに限る!私がレカロRS-Gを勧めるワケ 

 

端的に言うと「車体とコミュニケーションが取れるようになる」のである。

 

これ以上攻めたら危ないとか、まだ余裕があるからもっと攻めてもいいよ、などと愛車とコミュニケーションが取れるようになるのがフルバケの最大のメリットである。

 

スーパーカー出ない限り、純正シートはスポーツドライビングでは使えない代物である。

 

スポーツ走行は街乗りでの普通の運転に比べて、前後左右に激しく揺さぶられるため、純正シートでは自分の身体を動かないようにするだけで精一杯になってしまう。

 

自分に余裕がなければ、当然愛車の挙動などわかるわけがない。

 

実際S2000のシートを純正シートからフルバケに変更しただけで、今までよりも明らかにアクセルを踏めるようになった。

 

つまり純正シートではS2000の限界よりも圧倒的に早くドライバーの限界になってしまっていた、ということである。

 

愛車のポテンシャルを引き出すのにフルバケは安い投資だと私は思う。

 

「車高調」があれば、車体の大げさな動きがなくなって走りやすくなる

出典:車高調

 

あくまで純正のサスペンションは「万人向け」である。

 

ドリフト走行はどう考えても万人向けのサスペンションでは合わないのはわかるだろう。

 

荷重移動のスピードや大きさが街乗りとは段違いであることは想像に難しくない。

 

街乗りでも習得できる!「荷重移動」の上達法とは? 

 

そのため、車高調を入れることで最適な走りに調整することもできる。

 

私もシルビア、S2000ともに車高調を入れているが、純正に比べて気持ちよくスポーツ走行できるようになる。

 

加えて見た目も車高が下がり、スポーツカーとして大事な「かっこよさ」も向上するのだから、オススメである。

 

以上が、ドリフトするならシルビア、180SXの日産FRターボ軍団がオススメな理由と、ドリフトにおすすめなチューニングを話してきた。

 

ドリフト車選びの参考になれば幸いである。一緒にスポーツカーを愉しもう!

 

平成の国産スポーツカーは名車揃い!スポーツカー選びに迷ったらこの車を選べ! 

 

速く走るための空力チューン大特集!

 


HOME 空力ワゴンRの詳細はこちらから! S2000チューニング日記 「福ちゃん」のプロフィール