ステンレスたわしチューンは効果なし?噂のオカルトチューンを試してみた!
頑固な汚れには「ステンレスたわし」
アルミテープチューンに次ぐ、「オカルトチューン」
私はオカルトチューンが結構好きである。これまで私のサイトを読んでくれてきた人ならわかると思うが、私はワゴンRにはほとんどお金を掛けずに、燃費を上げる取り組みを愉しんできた。
ワゴンRのチューニングで最も高額なのは、ワゴンRのサスペンションを社外のカヤバ「ローファースポーツ」に交換したときぐらいであり、基本的にはDIYで空力パーツを生み出してきた。
空力チューン第9弾!リアタイヤを覆え!「リアスパッツ」の効果とは?で作製した「リアスパッツ」は愛車ワゴンRのアイデンティティーと言っても過言ではない。
そのほかにも空気抵抗低減だけが能じゃない!アルミテープで燃費を上げるもう一つの方法とは?のように、「アルミテープ」という安価なものを使って、燃費を上げることを実践してきている。
怪しそうでも燃費向上に効果がありそうなら取り入れてみたくなるのが私である。(笑)
ということで今回は、偶然目にした「ステンレスたわしチューン」をやってみることにした。
「ステンレスたわしチューン」とは?
愛車ワゴンRの純正マフラー
マフラーに「ステンレスたわし」を装着することで、排気効率UP
ある日、ふと「みんカラ」を見ていると「ステンレスたわしチューン」というものを目にした。
どうやら、マフラーに台所用品である「ステンレスたわし」をくくりつけて、燃費を上げるというものらしい。
トヨタが考案した「アルミテープチューン」も当初は「オカルトチューン」として賛否両論あった。
「アルミテープを貼りつけるだけで、燃費が上がるわけないだろう!」
そんな声が多数だった。
世の中には胡散臭い商品が溢れ(着るだけで痩せるとか)、インチキくさいものには「NO」という人が多かった。
しかし、中には興味本位や理にかなっていると考え、実践した人もいた。
実際私は後者であり、
インナーフェンダーにアルミテープは有効か?いざ実践!
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のように、アルミテープチューンも有効に使えば、強力な「燃費グッズ」になることを確信している。
つまり、ステンレスたわしチューンにおいても同様で、まずはなぜステンレスたわしチューンが燃費向上に効果があるのか考えてみることにした。
ステンレスたわしチューンの狙いは「静電気除去」
マフラー内を高速で通り抜ける「排気ガス」
ステンレスたわしチューンはマフラーに行うものである。
マフラーと言えば、エンジンからの排気ガスが通っていくところであり、爆音である排気音を小さくするための消音装置でもある。
そんなマフラーの中を通過するのは、熱々の「排気ガス」である。
つまり「流体」なのである。熱々の排気ガスはマフラー内を高速で通り抜ける。
高速で通過する流体で無視できないのが「粘性抵抗」である。
高速道路を80km/h巡航しているくらいの低速では「粘性抵抗」の影響はほとんど無視できるくらい小さい。
これは洗車をすると燃費は伸びるのか?粘性抵抗を制御することで燃費は上がるのか実験してみたにて検証済みである。
しかし、マフラー内を通過する排気ガスの流速は速く、F1では排気ガスによる空気の流れを利用して、「ダウンフォース」を生み出しているくらい高速なのである。
つまり、マフラーには「静電気」が帯電している
それだけ高速でマフラー内を排気ガスが通り抜けると、ある問題が発生する。
それは「静電気」である。
排気ガスが高速でマフラー内を通り抜けることで、排気ガスとマフラーは擦れ合う。
その結果、発生した静電気がマフラーに帯電してしまうのである。
静電気がマフラーに帯電することによって、反発し合い、マフラー内は排気ガスが通りにくくなってしまう。
要するに「排気抵抗」が発生するのではないか?ということである。
ステンレスたわしチューンは、静電気帯電によって排気抵抗が発生したマフラーの静電気を除去し、スムーズに排気ガスが流れることを狙ったものだと考えられる。
つまり、ステンレスたわしチューンは「マフラー版アルミテープチューン」なのである。
100均(ダイソー)でステンレスたわしを買って、実際にやってみた
手をケガしないように手袋を着用しよう
マフラー後端から輪っかにしたステンレスたわしをくぐり抜けさせる
ステンレスたわしチューン自体はとても簡単である。
上の写真のようにステンレスたわしの真ん中に指先を突っ込み、ステンレスたわしを広げる。
ステンレスたわし自体が伸び縮みするので、ステンレスたわしから手を抜けば元通りに戻る。
ステンレスたわしチューンはステンレスたわしの性質をフルに利用した賢いチューニングである。
それゆえ、ステンレスたわしの固定に必要なものはステンレスたわしだけである。
マフラーと車体を繋ぐ「ブラケット」を狙い撃ちせよ!
マフラーと車体を繋ぐ「ブラケット」を狙い撃ち!
そこで、ステンレスたわしの伸縮性を上手く利用して、ブラケット自体に巻き付けてしまおうと考えた。
そうすれば、車体とマフラーをステンレスたわしが上手く絡まることで、車体に静電気を流せると考えた。
上の写真はそれを実践してみた様子である。
オカルトチューンの効果で燃費は上がったのか?
豪快に8個もステンレスたわしを使用!
マフラーの排気効率アップ=燃費アップにはならなかった
ワゴンRの下に潜り、目ぼしい箇所にトータルで8個ものステンレスたわしを装着した。
これだけ装着すれば確実に静電気除去の効果はあるだろうと思う。
しかし、燃費自体はステンレスたわしチューンの前後でびっくりするくらい何も変化しなかった。
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エンジンオイルの粘度を変えると燃費が上がる?5w30→0w20で効果を確認してみた!
でも明らかだが、高速メインのワゴンRでは燃費は一切変わらなかった。
高速では80km/h巡航であり、アクセル開度は常に一定である。
つまり、エンジン自体の負荷も一定であり、吸気や排気効率が上がったとしてもガソリンの消費量自体は変わらないということなのであろう。
それに対して、空気抵抗低減による燃費向上効果には確実に燃費アップするのだから、実に面白い。
フロントバンパーサイドに位置するカナード的ボルテックスジェネレーターの空力効果と燃費に与える影響とは?
副作用で「トルクアップ」と「マフラーの静音化」という意外なメリット
力業で巻き付けた!(笑)
燃費は上がらなかったが、結果オーライ!
残念ながらステンレスたわしチューンによる燃費アップは果たせなかった。
だがしかし、ステンレスたわしチューンによる思わぬ副作用が素晴らしかった。
なんと「トルクアップ」という効果が得られたのだ。
タコメーターがないのでどの回転数なのかはわからないが、常用域のパワー感が気持ち向上しているように感じられた。
レッドゾーンまでぶん回すような走りをすれば、更なる効果を体感できるかもしれない。
さらに「マフラーの静音化」も体感することができた。
愛車ワゴンRのマフラーは純正マフラーである。
社外マフラーによって「爆音化」することはいとも簡単だが、純正マフラーより音量を小さくすることは実に難しい。
それがわずか200円ちょっとで純正マフラーを静音化できるなんて、車内の快適性向上という観点で見れば、かなりコスパの良いチューニングだと言える。
燃費向上はできなかったが、常用域のパワー感アップとマフラー静音化による車内の快適性向上でワゴンRのトータル性能は進化した。
個人的にはステンレスたわしチューンは「アリ」だ!
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