リベンジ!エアクリーナーBOX内のアルミテープチューンで燃費向上せよ!
以前行った吸気系のアルミテープチューン
エアクリーナー等の吸気系アルミテープチューンに挑戦するのは今回で2回目!
今回の企画は新企画ではなく、前回行った企画のリベンジ企画である。
前回は、エアクリーナーやエアインテークなどの吸気系アルミテープチューンで燃費向上できるのかという内容の記事を書いた。
上の画像のように、空気が流れるであろう吸気系にアルミテープチューンを行い、帯電除去によって燃費向上を目指したものであった。
しかし結果は上手く行かず、アルミテープチューンの施行前後で全くと言って良いほど燃費は変化しなかった。
そこで今回は、前回の反省を活かしつつ、吸気系アルミテープチューンにリベンジすることにした。
なぜ前回の吸気系アルミテープチューンは失敗したのか?
前回行った吸気系アルミテープチューン
実際に空気が流れる「内側」に貼らなかったから?
前回行った吸気系アルミテープチューンは、すべて「外側」に対して行ったものであった。
つまり、エアクリーナー内部やエアインテーク内部などの空気が高速で流れる場所ではなく、直接空気が流れない場所にアルミテープチューンを行ったのである。
アルミテープチューンが効果を示すのは、「貼った場所」に対してである。
実際に私が実験してみて高い効果を示したアルミテープチューンは、インナーフェンダーのアルミテープチューンやストレーキのアルミテープチューンである。
空気抵抗低減だけが能じゃない!アルミテープで燃費を上げるもう一つの方法とは?
これらは走行中に生じるタイヤの変形によって、タイヤ自身の回転を妨げてしまう「静電気」を除去する効果がある。
つまり、アルミテープを貼った場所の帯電が除去されることによって、タイヤがスムーズに回転できるようにしたわけである。
コレと同じ理屈が、エアクリーナーやエアインテーク等の吸気系アルミテープチューンにも通用するのではないだろうか?
と考えたわけである。
エアフィルターが帯電することで「吸気抵抗」になる
山と谷が交互になっているワゴンRのエアフィルター
エアフィルターを高速で通過する空気はエアフィルターを「帯電」させる
車種によって形状は異なるが、空気中のゴミをエンジン内に取り込まないようにするエアフィルターがエアクリーナーBOXの中に入っている。
愛車ワゴンR(MH23S型)のエアクリーナーBOXを開けてみると、上の画像のように山と谷が交互になっているエアフィルターが現れた。
車体前方のエアインテークホースから取り込まれてきた空気は、エンジンルーム内に取り込む前に必ずエアフィルターを通過してから燃焼される。
エンジンが高回転になると物凄い量の空気がとんでもないスピードで吸い込まれていく。
そのとき、必ずエアフィルターを通過しなくてはならず、高速で空気が通過する際にエアフィルターと摩擦を起こすことで「静電気」が発生してしまうことは想像に難くない。
つまり、エアフィルターが「帯電」してしまうことによって「吸気抵抗」が生じ、本来吸い込めるはずだった量の空気が取り込めなくなっている可能性がある。
これはフィルターが目詰まりを起こして吸引力が落ちてしまった掃除機のようである。
ゴリゴリのガソリン車である私のワゴンRにとって、吸気は非常に重要である。
エアフィルターの帯電によって生じた「吸気抵抗」は、パワーダウンと空燃比の悪化による燃費悪化に関与しているかもしれないのである。
これは放っておくわけにはいかない。
ということで、遂にエアクリーナーBOX内のアルミテープチューンに踏み切ることにしたというわけである。
アルミテープチューンは経年劣化で燃費性能が落ちる?劣化による影響を検証してみた!
アルミテープチューンの狙いはエアフィルターの帯電防止と除去
右上に空気が溜められるような設計になっている純正エアクリーナーBOX(バージョン1)
右下から入ってきた空気が左の部屋に流れ込む
エアインテークホースから取り込んだ空気は、右下の長方形の部屋に流れ込んでくる。
ちなみに右上の穴にはエアインテークホース途中から二手に分かれた一方が繋がっていた。
おそらく空気を溜めて置ける空間なのであろう。
そこでまず私が考えたのは、エアインテークホースから高速で流れ込んできた空気が右下に当たり、その周辺で「静電気」が発生する。
そうするとエアフィルターで吸い込む時に吸気抵抗になるはず。
私が最初に考えた仮説を基に上の画像のようにバージョン1のアルミテープチューンをやってみた。
バージョン1というからには2,3,4,…と続くのではないか?と思うかもしれないが、全くその通りである。
私の考えたバージョン1は、パワー、燃費ともに何一つ変化しない「失敗作」であった。
要するに、上の画像の位置に貼っても無意味ということである。
そこで燃費向上に効果的な位置を探ることにした。
着目するポイントは「どこで静電気が発生し、帯電しているか」である。
バージョン2で意識したのは帯電箇所の特定である。
やり過ぎるとパワーアップして燃費が悪くなるジレンマ
エアクリーナーBOX内アルミテープチューン(バージョン3)
空燃比が変わると燃調が濃くなってしまう
今回のエアクリーナーBOX内のアルミテープチューンは、エアフィルターの帯電を除去することによって吸気抵抗を減らすことを目的としている。
だがこれには問題がある。
それは「吸気効率が上がり過ぎるとコンピューター制御によって燃調が濃くなってしまう」ということである。
つまり、アルミテープチューンをやり過ぎた結果、エアフィルターの帯電除去効果が高まり、空燃比に影響するほどエアフィルターの吸気性能を上げてしまってはダメなのである。
実際、最終形態のバージョン4になるまで試行錯誤してしまった。
バージョン1ではアルミテープチューンをした箇所が見当はずれだったため、パワーアップも燃費向上も何も変化しなかった。
そこで、エアフィルターの帯電箇所に絞ってバージョン1から大幅にアルミテープチューンを外したのがバージョン2である。
バージョン2では若干のパワーアップを体感できたが、燃費向上効果はみられなかった。
そこでさらなる吸気抵抗低減を狙って、上の画像のようにバージョン3ではエアフィルターの帯電箇所のみにこれでもか!とアルミテープチューンをやってみた。
その結果、明らかなパワーアップが体感でき、上まで回すと軽のNAにしてはなかなかの加速を見せてくれた。しかし、燃費は悪くなってしまった。
バージョン3までやってみて思ったのが「エアクリーナーBOX内のアルミテープチューンはやり過ぎたらダメなんじゃないか?」ということである。
アルミテープチューンも「過ぎたるは猶及ばざるが如し」である
バージョン3ではエアフィルターの帯電箇所のみにこれでもか!とアルミテープチューンをやったが、それが燃費にはマイナスに働いてしまったのであろう。
そこでバージョン4ではバージョン3で貼ったアルミテープチューンの3本のうち、真ん中1本のみ残して1/3の量に留めてみた。
その結果、貼ったアルミテープは1本だけだが、パワーダウンすることなく若干の燃費向上(約1%)することができた。
誤差と言われても仕方ないレベルなので、今後も試行錯誤してみたい。
これこそがほんとの意味でのチューニング(=調整)である。
コンピューターが燃調を濃くしないギリギリのラインを狙って吸気量を増やすのが、エアクリーナーBOX内のアルミテープチューンの神髄なのである。
単にパワーアップさせるだけなら、バージョン3のように帯電箇所にピンポイントで貼りまくれば良いだろう。
S2000の無限エアクリにも試してみることにしよう。
きっとパワーアップするだろう。
今回のエアクリーナーBOX内のアルミテープチューンで改めてわかったことがある。
それは、ちょっとした加減で性能が良くなったり悪くなったりして、あ〜でもないこ〜でもないと試行錯誤する瞬間がチューニングの醍醐味なのである。
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