なぜGTウイングは「立たせる」より「寝かせ気味+ガーニーフラップ」の方が効くのか?

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GTウイングでダウンフォースを稼ぎ、リアの安定感を高めてタイムUPへ!

GTウイングを装着する目的は「速くするため」である。

 

ブレーキングやコーナリング中のリアの挙動をGTウイングによって抑え込み、コーナリングスピードを上げることで愛車を速くすることができる。

 

GTウイングに期待されるのは「ダウンフォース」であり、いかに効率よく強力なダウンフォースを発生させられるかが「速さ」に関わってくる。

 

そこで今回は、GTウイングを効率よく効かせるために必要な情報を公開するとともに、陥りがちなミスについても説明していく。

 

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GTウイングは「角度を付けて立たせれば効く」わけではない!

出典:マツダ RX-7 FC3S

 

もっとGTウイングを効かせたくて立たせると、GTウイングは「効かなくなる」もの

たまに上の画像のようにGTウイングを効かせようとして、やたらと「角度」をつけている車両を目にする。

 

直感的に「GTウイングを立たせれば立たせるほど、より強力なダウンフォースを発生させるはず!」と思い込み、GTウイングを立てる人が後を絶たない。

 

だがこれはより強力なダウンフォースを発生させるどころか、かえってGTウイングが効かなくなってしまう「デチューン」の典型例である。

 

なぜGTウイングを立たせると効かなくなるのか、その理由をこれから説明する。
「スワンネック」が従来型GTウイングより強力なダウンフォースを発生させる理由

 

なぜGTウイングの角度を「立たせる」と効かなくなるのか

出典:角度と剥離の関係

 

角度を付けすぎると「剥離」するから

上の画像はGTウイングの角度を付けすぎるとどうなるかを示している。これは飛行機の翼をモデルにしているため上下を逆にして考えていただきたい。

 

確かにGTウイングを立てて角度をつけることで空気は向きを変えていることがわかる。

 

その反面、GTウイングの裏側では急激な角度の変化に追従できなかった空気が大きく剥離して渦を巻いてしまっている。
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ダウンフォースは大幅にマイナスに

本来はコアンダ効果により、空気はある程度までなら回り込むことができる。

 

しかし、GTウイングを立ててしまうと空気が剥離してしまうのである。

 

その結果、GTウイング下面の上向きに流れる空気の流れによるダウンフォースは半減し、ウイング上下の流速差によって生じる圧力差を利用したダウンフォースは発生しなくなる。

 

GTウイングを立て過ぎると、ダウンフォースが増大するどころか、大幅にマイナスになってしまうことがわかって頂けると思う。

 

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GTウイングは「立たせる」のではなく「寝かせて使う」もの

出典:ムーンクラフト

 

「迎角14度」を超えるとダウンフォースは明確に「減る」!

ムーンクラフトの風洞実験のデータを見てみると、迎角が14度までは角度を付けるほどダウンフォースがリニアに強くなっていることがわかる。

 

「14度までなら立てた方が良いのか!」と思うかもしれないが、注意しなければならないのは「迎角が14度まで」ということである。

 

完全にフラットな床において、真正面から走行風を当てた状態のとき、GTウイングの角度が14度までダウンフォースがUPするのである。

 

実際に車体にGTウイングを乗せた場合で考えてみると、走行風はルーフから吹き降ろしてくるため、迎角0度は水平ではなく、前上がりの状態である。

 

つまり、ルーフから吹き降ろしてくる走行風に対して、GTウイングの角度が14度傾くまでしか傾けられないならば、

 

地面に対して水平もしくは前上がりの角度になるようにGTウイングをチューニングすると、最大限のダウンフォースを得られるということである。

 

GTウイングの高さがルーフよりもずっと高い位置にあれば、地面から14度まで傾けてもOKともいえるだろう。

 

そのため、GTウイングの高さがルーフより低い位置にある場合、ルーフからの風の流れを考えたGTウイングの角度にする必要があるということである。

 

なぜGTウイングは「ハイマウント」で「幅広サイズ」なほどダウンフォースを稼げるのか

 

GTウイングは寝かせて、ガーニーフラップでダウンフォースを稼げ!

出典:ムーンクラフト

 

ガーニーフラップ追加で、GTウイングは寝かせても効くようになる

GTウイングは想像以上に「寝かせて」使ったときに、真の性能を発揮するのは意外な真実ではないだろうか?

 

「もっとGTウイングを効かせてダウンフォースを増やしたい!」という人には「ガーニーフラップ」がオススメである。

 

高さ10mmのガーニーフラップをGTウイング上面の末端に装着することで、ガーニーフラップ無しの状態に比べて「1.2倍」のダウンフォースを発生することができる。

 

ガーニーフラップが何なのか、なぜ効くのか知りたい人は↓にまとめたので見ていただきたい。
なぜ「ガーニーフラップ」を付けるとダウンフォースを稼げるのか

 

ガーニーフラップを付けることで、無しの状態から角度にして6度くらいGTウイングを寝かせても同等のダウンフォースを発生する。

 

その結果、空気抵抗を減らしつつダウンフォースを維持できるため、速く走れるようになるのは必然である。

 

まとめると、GTウイングを今より効かせたいならば、立たせたGTウイングを水平方向に寝かせ、10mmくらいのガーニーフラップを装着すればOKということである。

 

私もガーニーフラップを買ってみたので、S2000の無限リアウイングで早速試してみたいと思う!
ローマウントな無限リアウイングでS2000のピーキーな挙動を「空力」で抑えろ!

 

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