なぜ純正ブレーキのままサーキットを攻めてはいけないのか?その理由と実体験のお話

出典:アイルトン・セナ

 

基本的に純正ブレーキは公道走行を想定したスペック

ポルシェ911GT3などのサーキットが前提の一部の車種を除き、純正ブレーキは基本的に公道走行を想定したスペックである。

 

これはホンダ50周年記念車で愛車のS2000でも例外ではない。

 

S2000はホンダがリアルオープンスポーツカーとして生み出したピュアスポーツカーだが、ブレーキに関しては完全に不足している。

 

エンジンはレーシングエンジンさながらの超高回転エンジンで、コーナリング性能もかなり限界が高い。

 

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そんなS2000なのだが、ブレーキに関しては普通車スペックしかない。

 

これはS2000だけではなく、スカイラインGT-Rなどのスポーツカーも完全にサーキットではキャパ不足で有名である。

 

そこで今回は、なぜ純正ブレーキのままサーキットを攻め込むと、トラブルを引き起こすのか考えてみたい。

 

S2000をもっと愉しむチューニング

 

 

 

なぜスポーツカーのブレーキですら公道を想定したスペックなのか?

出典:スカイラインGT-R(R32)

 

スポーツカーは市販車で、決してレーシングカーではない

純正はあくまでも高度な運転スキルを持たない人が、普通に公道を安全運転することを前提とした作りになっている。

 

街乗りしかしない人がブレーキに求める性能は、ブレーキの鳴き等の騒音がしないことや、ブレーキダストが少なく、ホイールが汚れないことを重視している。

 

そのため、市販車のブレーキはスポーツカーであっても、ブレーキの効きやフィーリング、コントロールのしやすさは二の次三の次になりがちなのである。

 

つまり、高いブレーキ性能を愛車に求める場合、大多数の車はビッグローター化や社外のキャリパーキット等でチューニングするしかないのが実情である。

 

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実際に峠レベルですらシルビアの純正ブレーキは持たなかった

元愛車のS15シルビア(スペックS)

 

ブレーキパッドが炭化して全くブレーキが効かず、1速に入れて峠を下った苦い思い出

実際の話なのだが、S2000に乗り換える前の私の愛車はS15シルビアだった。

 

スペックRのターボ車と違い、元愛車はスペックSのNA車だったため、ブレーキはとにかくへなちょこだった。

 

純正で15インチホイールが履けるレベルだと理解してもらえれば良い。

 

このシルビアのブレーキは、峠の下りを攻める程度でフェードし、パッドが炭化するほどへなちょこだった。

 

そんな経験があったからこそシルビアは前後ブレーキを強化していたし、S2000も鍛造モノブロックキャリパーを入れるほどなのである。(笑)

 

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当然、元愛車のS15シルビアを純正ブレーキのままサーキット走行に持ち出せば、ほぼ100%フェードやペーパーロックなどのブレーキトラブルが生じるだろう。

 

純正ブレーキは完全に力不足なのである。

 

仮にトラブルが起きなかったとしても、純正キャリパーの剛性感、パッドのコントロール性、ローターの熱容量などなど、不満な点を挙げていけばキリがないのである。

 

もし、「ブレーキは純正で十分だ」と言う人がいたら、よほどサーキットをちんたら安全運転しているのかと疑ってしまう。

 

それくらい平成時代のスポーツカーはブレーキ容量が不足している。

 

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ブレーキバランスは万人向けで、速く走ることには向いていない

出典:ロータス・エリーゼ

 

どの車両もアンダーステア傾向のブレーキバランス

カミソリのようなコーナリング性能を持つS2000でさえ、ブレーキバランスは万人向けのセッティングになっている。これはなぜだろうか?

 

基本的に市販車はフロント寄りのブレーキバランスであり、あまりリアを効かせないように工夫がされている。

 

これは、ドライビングスキルが特別高くない人でも安心して運転できるように、完成車メーカーが配慮した結果なのである。

 

なぜそのようなブレーキバランスにしているのか。

 

それは、
「ブレーキを強くかけたとき、フロントがロックするのとリアがロックするのとではどちらが安全か?」
を考えれば理解できる。

 

当然フロントがロックする方が安全(コントロールしやすい)のである。

 

フロントがロックすると車体は慣性に従って真っ直ぐ飛んでいくが、リアがロックするとお尻が振られスピンモードに突入してしまう。

 

ドリフトするならそれでも良いのかもしれないが、大多数の一般的なドライバーはスピンモードに突入したときに瞬時にカウンターステアを当てることはできない。

 

もちろん私もこんなブレーキバランスの車は危なくて乗りたくない。

 

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出典:スーパーGT

 

まずはブレーキパッドをスポーツパッドにするくらいでOK!

既にサーキット走行の経験があったり、スポーツ走行の心得がある人は、純正ブレーキのままサーキットを攻め込んだとしてもブレーキの異変に気付き、対処することができる。

 

しかし、今までろくにスポーツ走行をしたこともない人がいきなりサーキットを攻め込んだらどうなるだろうか?

 

おそらく運転に夢中になり、フェードなどのブレーキの異変に気付くことは難しいのではないだろう。

 

まだフェードしたくらいなら、多少ブレーキの効きが悪くなるくらいで大事故に繋がる可能性は少ない。

 

だが、フェードしてもなお攻め続ければ、昔の私が経験した「突然のブレーキパッド炭化」により、全くブレーキが効かなくなる可能性は0ではない。

 

もしブレーキパッド炭化が長いホームストレート直前のコーナーで起きたらどうなるか?

 

ホームストレート後のブレーキングで予想より遥かにブレーキが効かない異常に気付き、絶望するだろう。

 

クラッシュを直前に、走馬灯のように今までの人生を振り返ることになるかもしれない。

 

そうなってからでは遅いのだ。私も初めてのサーキットでクラッシュを経験したからわかる。

 

「備えあれば患いなし」なのである。

 

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