エンジンマウント交換のついでにS2000「低重心化」チューニングやってみた!

出典:F20C

 

何だかコーナリング中に異音がするぞ…

いつものように愉しくS2000を走らせていると、コーナリング中に「ガガガガガッ」と異音がしていることに気が付いた。

 

どうやらその症状は、VTECパワーで高速コーナーを曲がっているときに発生しているのである。

 

その頃、お金を掛けずにS2000を扱いやすく速くするチューニング!カギは「空力」にあり!によって、リアバンパーに穴開けしていたため、ナンバーとバンパーが共鳴して鳴っているものだと思っていた。

 

しかし、異音が発生している現象的に考えて、ナンバーが共鳴しているなら真っ直ぐ走っているときに鳴ってもおかしくないのだが、高速コーナー限定なのである。

 

そこで、VTECパワー&高速コーナーという共通点から、エンジン周辺を探ってみることにした。

 

S2000をもっと愉しむチューニング

 

エンジンルームを除くと、エンジンマウントが派手に潰れていた!

派手にクラッシュして一瞬、宙に浮きました(笑)

 

経年劣化したゴム製のエンジンマウントがクラッシュの衝撃で一気に潰れた可能性

エンジンルームをよ〜く眺めてみると、原因と思われる箇所が見つかった。

 

異音発生の犯人は「エンジンマウント」であった。

 

写真を撮り忘れてしまったのが残念だが、ボンネットを開けて左右1個ずつあるエンジンマウントを見てみると、エキマニ側がとんでもないことになっていた。

 

なんと、ゴム製のエンジンマウントが完全に潰れて、アルミのブラケットがエンジンマウントにめり込んでいたのである。

 

インマニ側もエキマニ側ほどではないものの、しっかりぶちのめされていた。

 

念のため、いつもお世話になっているモーターサービス青山の青山さんに確認してもらったところ、「交換しないとダメ」という判断であった。

 

リフトで車体を上げてオイルパンのあたりを見てみると、何か干渉したような跡があった。

 

おそらくエンジンマウントが潰れてエンジンが「ローマウント」された状態で、コーナリングのGによってエンジンが左右に揺すられ、

 

さらに振動の多い高回転という条件が重なって異音が発生したものと思われる。

 

その場でエンジンマウントを注文してもらい、届き次第交換してもらう手はずを整えた。

 

ちなみにゴム製のミッションマウントは無事だったので、17年物のままである。

 

「あんまり飛ばさないで、ゆっくり帰ってね」とのアドバイスを青山さんからもらい、その日はいつもよりゆっくりと帰路についた。

 

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エンジンマウント交換のついでに、エンジン&ミッションをローマウント!

出典:CSO

 

エンジン-20mm、ミッション-10mmによって、低重心化のロマンを実現せよ!

実は前々からひそかに企んでいるチューニングがあった。

 

それはエンジン&ミッションの「低重心化」である。

 

スポーツカーも物理の世界のルールに従うため、重量物はなるべく車体の中心に、そして低い位置に置くほどコーナリング性能は上がる。

 

その点、愛車S2000は純正状態でエンジンが車体中央にこれでもか!と寄せられており、ボンネットの半分から後ろにすっぽり収納されている。

 

曲がりやすさの指標であるヨーモーメントの値は低いほど曲がりやすいのだが、S2000は市販車では異様なほどに低ヨーなのである。

 

元愛車のシルビアのような「なんちゃってスポーツカー」とS2000のような「ピュアスポーツカー」の違いは、後からどうすることもできない「車体骨格の設計」にあるのかもしれない。

 

実際、シルビアとS2000は2LのFR車で車重も同じくらいだが、コーナリング性能はまるで別物で、S2000の方が断然速くてフィーリングも気持ちいい。

 

そんなコマのようにくるくる曲がるS2000のコーナリング性能を引き上げるためには、重たいものは地面の近くに置く「低重心化」が効果絶大である。

 

ただでさえ半端じゃないコーナリング性能を持つ愛車S2000を、さらに低重心化させてコーナリング性能をUPさせるなんて、これはもう「ロマン」でしかない。

 

そんな飽くなき男のロマンを実現してくれたのが「CSO製のローマウントエンジンブラケット」である。

 

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社外エキマニ装着車は干渉する可能性あり!(TODAやASMは要注意)

サーモバンデージで巻かれたエキマニとのクリアランスに注目!

 

愛車S2000のアミューズ製エキマニは余裕のクリアランス

上の画像はCSO製のローマウントエンジンブラケットに交換した後の状態である。

 

今回は重量物であるエンジン周りの整備で、道具も不十分(ウマすら持ってない)ため、安全優先でプロである青山さんにお願いした。

 

ローマウントエンジンブラケットを調べてみると、インマニ側は特に問題ないのだが、エキマニ側はエキマニによっては「干渉」するものがあるらしい。

 

ブラケットを上下方向に短くすることで「ローマウント」させるため、元々ブラケットとのクリアランスが狭いエキマニは、干渉してしまうようである。

 

TODAのトルキークンやASMエキマニ(TODA製)は干渉するらしく、純正や無限はOKとの情報は入手したが、肝心の愛車S2000のエキマニがOKかは不明であった。

 

愛車S2000にはアミューズ製エキマニが装着されていたが、実際に付けてみるとクリアランスはしっかり取れていて余裕でOKだった。

 

仮にエキマニと干渉してしまう場合、干渉部分をサンダーやグラインダーで削ってしまえば装着できるので、そこまで心配する必要はない。

 

ちなみに私はサンダー、グラインダーの類は持っていない。(笑)

 

後々買うことにしよう。

 

「GUNMA-17」の手を借りて、チタンマフラーのクラックをTIG溶接で修理せよ!

 

潰れていたエンジンマウントを新品に交換したら、嫌な振動が無くなった!

黒々した新品エンジンマウント、品番は「50810-S2A-003」を2個用意

 

ミッションの入りもカチッと気持ちよく、エンジンが横揺れする嫌な感じも解消!

作業完了の連絡をもらい、意気揚々と愛車S2000に会いに行った。

 

エンジンマウントとローマウントエンジンブラケットに交換された状態がどんなに違うのか、試してみたくてエンジンを掛けたところで既に別物だった。

 

なんと、アイドリングでの振動が今どきの普通車レベルになっているではないか!

 

3年前にS2000を買ったときから「振動の多い車だなー」と思っていたが、どうやら「エンジンマウントのへたり」が原因だったみたい。

 

ミッションも10mmローマウントされるため、シフトノブがいつもより低い位置にあることに気が付いた。

 

シフトノブとシフトブーツの間が狭まって、手がシフトブーツに当たるのがやや気になったが、すぐに慣れてしまった。

 

駐車場のアイドリングですら感動だったが、路上に出ても感動は続いた。

 

ミッションの入りが今まで以上に剛性感があり、とても気持ちよくなった。

 

交差点で曲がるだけでもエンジンが横揺れする感じがなく、車体との一体感も気持ちよかった。

 

S2000タイプVの「VGS」のコーナリングはクイックすぎて危険?

 

エンジン&ミッション低重心化によって、S2000は面白いように曲がる!

エンジンが低くなった!

 

エンジン-20mm、ミッション-10mmによって、S2000はよりS2000になる

ローマウントエンジンブラケットに交換してから感動しっぱなしで、今すぐにでもワインディングを走りたくなったので、いつものワインディングを走ってみた。

 

これはもはや「革命」だと思った。

 

元々カミソリのような切れ味鋭いコーナリングが魅力のS2000だが、ローマウントエンジンブラケットによって「日本刀」の如く、スパッと切り込んでいくように曲がる。

 

ヘアピンがヘアピンに感じないほど、面白いように頭が入るので完全に愉しくなってしまった。

 

エンジンとミッションが低重心化され、それにつられてエキマニ〜マフラーも一緒に低重心化されるため、スポーツカーに乗っている人なら体感できない人は存在しないと断言できるほどに変わる。

 

S2000がよりS2000になる。

 

金属のブラケットに4万近く出すなんて馬鹿らしいが、これほどの「価値」を与えてくれるならバーゲンプライスかもしれない。

 

ちなみに掛かったコストは、純正エンジンマウント2個、CSO製ローマウントエンジンブラケット、工賃合わせて7万円台であった。

 

今後、エンジンマウント交換のついでに「ローマウントブラケットで低重心化」が「スタンダード」になる日が来るかもしれないと思った瞬間である。

 

S2000をもっと愉しむチューニング

 

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