バッテリーの小型化でS2000をお手軽に軽量化せよ!

バッテリー交換はもちろんDIYで!

 

「軽量化」は走りを良くする

スポーツカーにとって「軽さ」は正義である。スポーツカーは軽ければ軽いほど素晴らしい。

 

それを具現化した車がロータス・エリーゼである。
スポーツカーにとって「軽さ」は命!車重が軽いライトウェイトスポーツの魅力とは?

 

初代エリーゼは車重600kg台で1.8Lエンジンを搭載し、「軽さ」を武器にした車だった。

 

そのスパルタンぶりに本国では「頭のおかしい奴しか乗らない」とさえ言われているくらいである。。

 

今回はスポーツカーの基本である「軽さ」に目を向け、S2000の走りを高めたいと思う。
S2000をもっと愉しむチューニング

 

 

 

S2000を軽量化したい!エンジンルームで重いものといえば…?

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「バッテリー」ってかなり重くない?

今回はエンジンルーム内の軽量化に目を向けてみる。

 

エンジンルーム内で最も重いものはもちろん「エンジン」である。

 

エンジンの軽量化はそもそもできないので、他に目を向けてみると「バッテリー」が目に入った。

 

バッテリーは車がどんどん進化していく中で、ほとんど重量は変わってないのではないだろうか?

 

同じバッテリーを搭載する「スマホ」はものすごい勢いで軽量コンパクトになった。

 

それに対して車のバッテリーは性能や容量は進化しているものの、目に見えて軽量コンパクトになっていない。

 

実際バッテリーは10kgぐらいあるし、エンジンルームのかなり高い部分にあるため、「走り」の面ではマイナスである。

 

そこで「バッテリーの軽量化」を検討することにした。

 

バッテリーを「軽量化」できないだろうか?

出典:アリアント

 

ドライバッテリーや超軽量リチウムバッテリーもある!

従来のバッテリーはバッテリー液が大量に入っているため、大きく重くなってしまっている。

 

そこで大量にバッテリー液を使用しなくてもバッテリーの機能を持つバッテリーが2種類あることがわかった。

 

@ドライバッテリー

オプティマやオデッセイに代表されるドライバッテリーは、通常のバッテリーと異なり、大量のバッテリー液を液体としてではなく、染み込ませたものを使ってバッテリーの役割を果たしているようだ。

 

私自身、バッテリーや電気についてはちんぷんかんぷんなので詳しいことはわからない。

 

わかったのは通常のバッテリーと同じような性能のドライバッテリーはコストが高く(3万円くらい)、重量も劇的には軽くはならないようだ(6kgくらい?)。

 

コストも中途半端に高く、重量も劇的に軽くなるわけではないため、私にはこれと言って欲しくはならなかった。

 

Aリチウムバッテリー

これはぶったまげた!上の画像にあるように「アリアント」のリチウムバッテリーが車では有名なようである。

 

通常のバッテリーが10kgくらいの重量級であるにも関わらず、アリアントのリチウムバッテリーは1.6kgくらいのスーパーライトウェイトなのである。

 

約10分の1の軽さはとても魅力的だし、めちゃめちゃコンパクトだし、横に倒してもひっくり返しても問題ないため、車内に移設することだって可能なのだ。

 

仮にそのままバッテリー置き場に設置したとしても、大幅な軽量化と重心が下がることで走りに与える影響はかなり大きいことが予想できる。

 

しかし問題がないわけではない。

 

問題はコストと日常使いへの順応である。

 

まずコストは5〜10万円くらいでバッテリーとしてはかなり高額である。

 

また、リチウムバッテリーの特性上、火災の危険とも隣り合わせである。(スマホのバッテリーが発火したりするのは特段珍しいことではない)

 

ホームページ上では耐用年数も通常のバッテリーよりも長く、5年くらい持つと書かれているが、みんカラなどで実際に使用している人の話を見てみると、

 

「1ヵ月でダメになった」

「普通に使ってたけど膨らんできたから使用をやめた」

 

が散見された。

 

逆に何も問題なく5年使えたという人もいたりして、なかなかリチウムバッテリーの軽量コンパクトという売りに対して、コストや発火の危険などのリスクが釣り合わないと私は判断した。

 

やはり、車のバッテリーの形式が大きく変化しないのも理由があるのだと理解できた。

 

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「暗電流」を考慮しないと、バッテリーが上がる

車はエンジンを切ってキーを抜いた状態でも微小の電流が流れているのである。

 

これはキーレス電波の受信や時計のバックアップに必要であるかららしい。

 

詳しいことはよくわからないが、どうやらこの微小な電流が流れることを「暗電流」と言うようだ。

 

エンジンを切った状態でも常に微小な「暗電流」が流れており、この暗電流の大小は車種や仕様によって差があるようである。

 

通常は暗電流が50mA(0.05A)ぐらいらしい。

 

自分の車の暗電流とバッテリーの容量(28AHなどの数字)が分かれば、バッテリーが上がるまでの日数が計算できるというわけだ。

 

容量(Ah)5時間率でバッテリーが上がる日数がわかる

S2000に付いているバッテリーは、60B24Lで容量(Ah)5時間率は38AHであった。

 

仮に暗電流が0.05Aとするとだいたい31日くらい放置するとバッテリーが上がる計算になる。

 

「38AH÷0.05A÷24H=31.6日」

 

だが、これは完全にバッテリーが空になったときの日数で、実際はある程度の余力がなければセルを回して、エンジンを掛けることはできないようだ。

 

そこで以前3週間くらい放置したことがあり、そのときのセルの周りが弱くなっていたことから、

 

私のS2000(VGS搭載)は60B24Lの38AHを21日でギリギリまで追い込むくらいの暗電流ということである。

 

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2週間放置でもバッテリー上がりしないバッテリーサイズは?

以上のことから今S2000に搭載されているバッテリーは私の用途では少々余裕があるということだ。

 

乗らないときでさえ2週間に1回は30分以上元気に走らせることがほとんどだし、2週間後にエンジンを掛けられるだけのバッテリー容量があれば、それで十分ということである。

 

そこで「比」による計算で必要なバッテリー容量を求めることにした。

 

「38AH:21日=XAH:14日」

 

である。この計算式を解くと、必要なバッテリー容量は60B24Lの2/3以上の25AHくらいあれば問題ないということである。

 

そこで探してみると、「60B19L」というサイズが36AHあった。

 

これなら余裕で2週間持つし、バッテリーも軽量化できる。

 

ちなみにこのサイズは私がワゴンRで使用しているパナソニックのバッテリー「カオス」と同一である。

 

しかもS2000は「充電制御車」らしく、充電制御車用のバッテリーが必要である。

 

カオスのバッテリーは充電制御車にも対応しているため、ワゴンRと全く同じバッテリーをS2000にも搭載することにした。

 

個人的にS2000が充電制御車ということに驚いたが、オルタネーターで発電する際にエンジンパワーが持っていかれることを嫌って充電制御という形を取っているらしい。

 

S2000はつくづく走るために生まれてきたスパルタンなマシンだと再認識したのであった。

 

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奇しくもワゴンRと同じバッテリーサイズに小型化!(笑)

純正サイズから小型化!

 

純正サイズ(60B24L)のバッテリーは「11.8kg」

 

60B24L→60B19Lに小型化したバッテリー(カオス)は「9.6kg」

 

たった5000円で「-2.2kg」の小型軽量化できた(11.8kg→9.6kg)

VGSが搭載されているS2000タイプVは、標準のEPS仕様よりも純正バッテリーのサイズが大きいらしい(タイプV:55B24L、標準:38B19L)。

 

単純にその事実を知ってしまったからバッテリーのダウンサイジングを閃いたのである。

 

そして私の使用用途にあった必要最低限なバッテリーサイズにダウンサイジングした結果、たった5000円「-2.2kg」の小型軽量化を実現することができた(11.8kg→9.6kg)。

 

バッテリーの交換は−+の順で外して、+−の順に付ける

バッテリー交換ももちろんDIYで行ったが、バッテリーの端子を外す際は順番が重要らしいので、正しい順番を書いておく。
 
「−+の順で外して、+−の順に付ける」

 

この通りにやれば問題なくバッテリーの交換はできる。

 

なぜこの順番なのかは正直私にはよくわからない。

 

ただこの通りにやらないと、意図しないタイミングで電流が流れたりして危険らしい。

 

自信がなければプロにやってもらうのが無難だと思う。

 

作業自体は10mmのスパナやラチェット等で4か所ボルトを緩めて外すだけなので、めちゃめちゃ簡単だが、自分でやる際は気を付けてやっていただきたい。

 

「GUNMA-17」の手を借りて、チタンマフラーのクラックをTIG溶接で修理せよ!

 

肝心の走りはどうなった?

バッテリーをフロントミッドシップにして極力、重量物を中心にセット!(笑)

 

気持ち、頭の入りが良くなった?

近所を軽く転がしただけであるため、あまり違いを感じることはできなかった。

 

少しばかりスポーティーにコーナリングしてみると、気持ちフロントが軽くなって頭の入りが良くなったような気がするが、ハードに走ったわけではないので、明確な違いはわからなかった。

 

「カナード」がフロントのダウンフォース獲得に効果的な理由

 

これがヘアピンや高速コーナーを限界走行するような場面では「-2.2kg」の軽量化が効いてくるはずである。

 

しかもたった5000円で「-2.2kg」の軽量化ができてしまったのだから、「コスパ最強」の軽量化チューンとも言えるかもしれない。

 

おまけにドライバッテリーやリチウムバッテリーのような軽さとコストを「トレードオフ」するのではなく、-2.2kgの軽さを手に入れつつ、

 

コストや日常使いにも支障をきたさないチューニングは、個人的には最上だと思っている。

 

今後、1週間、2週間と放置することがあるだろうから、バッテリーのダウンサイジングによる弊害が発生するかどうか見守っていこうと思う。

 

もし仮にバッテリーが上がってもJAFの人が助けてくれるから安心だ!(笑)

 

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S2000をもっと愉しむチューニング

 

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