ワゴンRで実燃費30km/Lを超えろ!プロジェクト30始動
じいさんから譲り受けた直後のドノーマルなワゴンR
「ワゴンR」の空力に取り組まなければ、空力バカ&群馬神風レーシングは生まれなかった!
私が通勤に使っているワゴンRはMH23S型で、世にも珍しい「5速MT」のFF車である。(笑)
そもそもなぜMTなのか?という疑問が浮かんでくると思うが、このワゴンR、私が買った車ではない。
このワゴンRは私のじいさんが買ったものである。
じいさんは戦争をリアルタイムで経験しているぐらい年寄りであり、AT化が進むこのご時世においてもなお、MTしか運転できなかった。
そのため、ワゴンRも必然的にMTなのである。
高齢になったことでじいさんの運転もかなり怪しくなり、事故を起こさないうちに免許返納した。
そして、通勤代を安くしたいと目論む私のもとにじいさんのワゴンRが流れ着いたのである。
「ドノーマル」のワゴンRの燃費はどれくらい?
現在の「空力ワゴンR」
行きは高速、帰りは下道で実燃費22〜23km/L
カタログ燃費は確か22〜23km/Lぐらいで、軽自動車としては「まあ悪くない」燃費性能と言える。
最初、会社への通勤は行きは高速、帰りは下道で通勤していた。
トータル85kmぐらいで、高速は38kmだった。割合としては45%が高速道路を走る計算である。
このときは実燃費22〜23km/Lぐらいで、ちょうどカタログ燃費ぐらいであった。
もちろんエアコンはOFFであり、高速道路は常に80km/h巡航で走行していた。
クルーズコントロールなんて便利な機能は私のワゴンRには付いておらず、逆に付いているのはABSくらいであり、なかなかスパルタンな車である。(笑)
帰宅時は渋滞ラッシュに巻き込まれる→帰りも「高速」で帰ろう(笑)
出典:渋滞
1時間あたりわずか24kmしか進めない
私の通勤事情は変化した。正確に言うと変化させたのである。
以前の通勤パターンは「行きは高速、帰りは下道」だったが、それがどうにも耐えられなくなってきた。
というのも、帰宅ルートはだいたい36kmの道のりに対して、なんと1.5時間も掛かるのである。
一般的に街中を走る自動車は1時間あたり30kmぐらいは進むことができるものだが、私の帰宅ルートの場合、1時間あたりわずか24kmしか進めないのである。
一般的に進める距離の80%しか進めないほど帰宅ルートは渋滞の多いルートということである。
雨が降ったりすると、帰宅に1時間50分近く掛かることもよくあった。我慢の限界だった。
街乗り燃費UPに欠かせない「アクセルOFF」のタイミングとは?
時は金なり
そう決断するまで時間は掛からなかった。
劣悪な純正シートに長時間座ることで引き起こされる「腰痛」に悩まされ、会社を出発してから2時間近く経たないと家に帰れない「時間の無駄」、毎日それを繰り返す「面倒くささ」から遂に「オール高速」通勤にシフトした。
長時間ドライブの苦痛「腰痛」をシートクッションで手軽に解決せよ!
帰りも高速で帰ることによって、高速代は2倍になってしまったが、わずか50分で家に帰れるようになった。
高速で帰ることで1時間近く早く帰れるようになったし、劣悪な純正シートに長時間座ることで引き起こされる「腰痛」からも解放された。
今まで通勤に使っていた時間で筋トレができるようになった。
金銭面のマイナス以外はすべてが最高である。
金銭面のマイナスも大体月に1万円ちょっとなので、得られる豊かさに比べればバーゲンプライスとしか言いようがない。
高速に変えて実燃費はどう変化したか
出典:鶴ヶ島JCT
高速の割合は45%→79%に
行きも帰りも高速道路をフル活用することで、往復の走行距離は85kmから96kmにアップしてしまった。
会社と自宅の位置が微妙に高速のインターから外れているので距離が増えてしまうのも仕方ない。
行きのみ高速を使った場合は高速の割合が45%だったが、行きも帰りも高速にすることで高速の割合は79%にまで上昇した。
全行程のおよそ80%が高速道路なのである。
(※現在は降りるICを手前に変更したため、高速は約70%になった)
実燃費にも大きな変化が!
全行程のおよそ80%が高速道路になったことで、ワゴンRの実燃費も大きく変化した。
ここ直近の実燃費は26.5km/Lと、行きのみ高速のときの実燃費と比べて「約20%」上がった。
実燃費「30km/L」の野望
出典:ロッキー
次なる目標は「30km/L」オーバー!
行きも帰りも高速にしたことで実燃費は20%上がり、26.5km/Lあたりをコンスタントに叩き出すまでに成長した。
そうなると次なる目標は「30km/L」しかないだろう。
実燃費30km/Lをコンスタントに叩き出すためには実燃費を3.5km/Lほどアップさせる必要がある。
26.5km/Lから30km/Lまでアップさせるには13%実燃費を向上させなければならない。
果たしてこれは可能なのか?
13%の反り立つ壁
実はドノーマルのワゴンRで燃費アタックした際の最高実燃費は「29.5km/L」なのである。
だがこの記録は行程の83%が高速で、さらに60km/hで巡航するというありえない遅さ(法律によると50km/hが高速道路の最低速度らしい)で走ったときの記録である。
陸上男子100mで目にする追い風参考記録みたいなもので、かなり有利な条件での燃費記録である。
そのため、80km/h巡航で高速79%という条件では、どんなに運転に気を配っても実燃費「30km/L」を達成することはできないのである。
秘策が必要なのである。
不可能を可能にするため「空力」に着手してみる
出典:ホンダ
答えは「空力」にあるはず
ドノーマルのワゴンRでは「30km/L」は不可能であることは先ほど述べた。
ではどうしたら「30km/L」をコンスタントに叩き出す超絶エコノミーマシンに仕立て上げることができるだろうか?
「答えは空力にあるはず」と私は思った。
軽量化も実燃費を上げるうえで効果的なアイディアだが、軽量化はお手軽とは言えない。
軽量化は無駄をそぎ落とすか、ボンネットをカーボンにするなど材料置換するかの2パターンあるが、どちらも手間とお金がたくさん必要なのは間違いない。
時は金なりだと私は本気で思っているので、手間が掛かるのは無しである。
それに超絶エコノミーマシンを目指しているのに、多大なチューニング費用を掛けるのも本末転倒である。
空力は手軽に安く挑戦できる
軽量化に比べて空力は手軽に安く挑戦できる。
ただ軽量化と違って空気は目に見えないため難しく、手軽だが奥が深い。
気づかないうちに「改悪・デチューン」している可能性も高く、要領を掴まないことには難しいかもしれない。
だが私は、仮説を立ててそれを確かめていく作業が結構好きなので、
ワゴンRで実車試験をして、空力チューンによって実燃費「30km/L」をコンスタントに叩き出すことを目標とする「プロジェクト30」をスタートしようと思う。
プロジェクト30で実際に行った空力チューンをこれからまとめていくつもりなので、乞うご期待!
→約3年後、空力バカ&群馬神風レーシング誕生!(笑)
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