純正スチールホイール内側のアルミテープチューンで燃費が上がる理由と効果とは?
純正スチールホイールと低燃費タイヤ「エナセーブ」
アルミテープチューンのさらなる可能性を試す
これまでボルテックスジェネレーターやスポイラーなどの「空力」による燃費チューンとともに、アルミテープチューンによる燃費チューンの数々を愛車ワゴンRで実験してきた。
以前、アルミホイールにアルミテープチューンを施すという一見奇妙な燃費チューンを試してみたことがある。
結果としてはわずかな燃費アップに留まったわけだが、今回は新たな方法でホイールのアルミテープチューンをやってみることにした。
果たして低燃費タイヤの燃費性能を引き出すことは出来るのだろうか?
アルミテープチューンで「静電気」を除去したい!
出典:ブリジストン
アルミテープチューンの基本は「帯電除去」
アルミテープチューンは、ギザギザにカットしたアルミテープを静電気が帯電するであろう位置に貼り付けることにより、静電気を中和することを目的としたチューニングである。
これはオカルトチューンでも何でもなく、れっきとした性能アップチューンなのである。
その燃費向上効果の高さは以下の記事でも確認済みである。
空気抵抗低減だけが能じゃない!アルミテープで燃費を上げるもう一つの方法とは?
ボルテックスジェネレーターとアルミテープチューンで街乗り限定車の燃費を上げろ!
アルミテープチューンは「貼った場所周辺」に帯電除去の効果がある
下の写真を見て欲しい。
これはリアスパッツ改善プロジェクト第5弾!「絶大な効果を示したリアスパッツ内のスペシャルチューンとは?」で行ったアルミテープチューンなのだが、
アルミテープチューンを施した箇所周辺のみ砂埃がほとんど付いていないことがわかる。
つまり、アルミテープチューンは貼った場所周辺に帯電除去の効果があるということである。
自作リアスパッツの内側には砂埃が付着している
タイヤ周辺のアルミテープチューンは効果大→ホイールを攻略せよ!
純正スチールホイールとタイヤを外してみた
直接タイヤに触れている「ホイール」こそアルミテープチューンに相応しい場所
上の画像を見るとわかるように、インナーフェンダーや自作ストレーキの内側にはアルミテープチューンを施している。
なぜなら、タイヤの近くだからである。
走行中に地面との摩擦や変形によってタイヤは常に静電気が帯電している状態になっている。
下敷きで頭を擦ると発生する静電気によって、下敷きを頭に近づけると「反発する力」が発生する。
つまり、この反発する力がタイヤと地面が接する際に抵抗として働く可能性は高い。
タイヤ近くにアルミテープチューンを施すことによって、抵抗を低減することができる。
その結果、タイヤがスムーズに回転することで燃費が向上するのである。
この効果はスピードレンジが高い領域で効果が高まるボルテックスジェネレーター等の空力チューンと異なり、街乗りのみでも高い効果を発揮している。
ボルテックスジェネレーターとアルミテープチューンで街乗り限定車の燃費を上げろ!
そこでタイヤの最も近くにある、というより完全に接している「ホイール」のアルミテープチューンを行えば、タイヤに帯電している静電気を効率的に除去できるはずである。
問題は「どう貼るか」である。
タイヤの帯電除去に最も効果的な箇所にアルミテープチューンを行わなければ思うような効果は得られない。
そこでアルミテープチューンを行う場所を考えることにした。
ポイントは「タイヤの近くで、なるべく長く」
純正スチールホイール内側がアルミテープチューンに最適!
ぐるりと一周アルミテープチューンを施すには、ホイール「内側」しかない!
アルミテープチューンのポイントは「タイヤの近くであること」と「なるべく長く」である。
タイヤの静電気帯電を除去するためにはタイヤの近くにアルミテープチューンを施すことが自然であり、ギザギザにカットしたアルミテープは長いほど効果は高くなる傾向がある。
アルミテープチューンで効果を引き出すための大きさ、形状、カット方法とは?
それを踏まえた結果、上の画像のようにアルミテープチューンを施すことにした。
純正スチールホイールのリム周辺にアルミテープチューンをぐるりと一周施し、さらにハブ周辺から4本引っ張ってきたアルミテープチューンはタイヤに触れるように長さを調整した。
貼るよりカットする方が遥かに大変である
アルミテープはぐるりと一周するのに約1m、ハブ中心からリムまで約22cmほど必要である。
ホイール1本当たり2m近くアルミテープを使用することになる。
ギザギザにカットする作業がとても面倒であることは分かって頂けるだろう。(笑)
純正スチールホイール内側のアルミテープチューンの効果は?
タイヤに直接アルミテープを触れさせることで、効率的に帯電除去できるようにした
「2.5%」の燃費UP!よりスムーズな走りに!
今回のアルミテープチューンは、ジャッキアップしてからホイール洗浄、アルミテープカットと結構な手間と時間が掛かっている。
だが、それに見合うだけの効果を発揮してくれた。
街乗りレベルですら、乗り始めてすぐに体感できるほどのスムーズさである。
さすがに今履いている低燃費タイヤに履き替えたときほどではないが、明らかに抵抗感が減ってスムーズに走るようになった。
インチダウン+低燃費タイヤで転がり抵抗を低減し、燃費UPできるのか?
実際にいつもの高速メインの通勤ルートで燃費を計測してみたところ「2.5%」も燃費が向上していた。
街乗りで体感したスムーズさと実際のデータが一致して、私もホッとした。
純正スチールホイールの内側にアルミテープチューン。今回は大成功だ。
私が運転した感触では街乗りのみでも良い結果になりそうだ。
発想のヒントをくれた「神聖 ノンタマ」氏に感謝である。
純正スチールホイール内側のアルミテープチューンで燃費が上がる理由と効果とは? 関連ページ
- ワゴンRで実燃費30km/Lを超えろ!プロジェクト30始動
- 空力バカが贈る!確実に燃費を上げるオススメの「空力チューン」TOP5!
- 知らなきゃ損する!街乗り限定車の燃費を3km/L(27%)伸ばした方法とは?
- 空力チューン第1弾!流体力学の応用!嵐を呼ぶ男「ボルテックスジェネレーター」編
- ボルテックスジェネレーターを使って燃費を12%上げた方法
- 燃費に悩む「セダン」をボルテックスジェネレーターによる空力チューンで攻略せよ!
- ボルテックスジェネレーターによる空力チューンでミラーの風切り音を攻略せよ!
- フロントバンパーサイドに位置するカナード的ボルテックスジェネレーターの空力効果と燃費に与える影響とは?
- 向きや位置によっては効果が出ないボルテックスジェネレーター、実際に燃費向上に意味がなかった場所とは?
- 空力チューン第2弾!エコカー必須装備の「フロントストレーキ」装着で超えろ30km/L!
- 空力チューン第3弾!トヨタ考案のアルミテープチューンの効果はいかに?
- アルミテープチューンで効果を引き出すための大きさ、形状、カット方法とは?
- バンパーにアルミテープチューンを行うと、どれくらい燃費UP効果がある?
- インナーフェンダーにアルミテープは有効か?いざ実践!
- 禁断の「アルミホイールにアルミテープ」、果たして効果は?
- アルミテープチューン失敗例!実際に燃費悪化してしまった場所とは?
- 空気抵抗低減だけが能じゃない!アルミテープで燃費を上げるもう一つの方法とは?
- アルミテープチューンは汚れで性能が落ちる?気になる噂は実機で検証せよ!
- アルミテープチューンに導電性アルミテープは必要ない?粘着剤に導電性がなくても良い理由
- ゲリラ雷雨で露呈したアルミテープの弱点とは?
- アルミテープチューンは経年劣化で燃費性能が落ちる?劣化による影響を検証してみた!
- エアクリーナーやエアインテークなどの吸気系アルミテープチューンで燃費向上できるのか
- リベンジ!エアクリーナーBOX内のアルミテープチューンで燃費向上せよ!
- 空力チューン第4弾!リアバンパー穴開け加工でパラシュート効果をやっつけろ!
- 空力チューン第5弾!ドアバイザー外しで風切り音を低減せよ!
- 空力チューン第6弾!サイドステップ風エアロで横風侵入を防げ!
- 空力チューン第7弾!リアストレーキで回転抵抗を低減せよ!
- 空力チューン第8弾!純正ルーフスポイラー+ボルテックスジェネレーターは最強のエアロパーツ?
- リアサイドの空気の流れをボンネットスポイラーで整流し、空気抵抗を減らせ!
- 「空力強化」純正ルーフスポイラー+自作延長スポイラーで更なる空気抵抗低減を実現せよ!
- コアンダ効果を利用した自作リアサイドスポイラーで空気抵抗を減らし、燃費向上せよ!
- 純正リアウイングって効果あるの?空力的な効果と狙いを検証してみた!
- 空力チューン第9弾!リアタイヤを覆え!「リアスパッツ」の効果とは?
- リアスパッツ改善プロジェクト第1弾!「問題点を洗い出せ!」
- リアスパッツ改善プロジェクト第2弾!「リアバンパーに空気を送れ!」
- リアスパッツ改善プロジェクト第3弾!「回転を妨げている意外な正体とは?」
- リアスパッツ改善プロジェクト第4弾!「ボルテックスジェネレーターでリアスパッツ周辺の気流を操れ!」
- リアスパッツ改善プロジェクト第5弾!「絶大な効果を示したリアスパッツ内のスペシャルチューンとは?」
- フロントタイヤに当たる走行風を自作フェンダートリムで整流し、燃費UPせよ!
- 自作フロントディフューザーで空気抵抗を減らし、燃費を上げろ!
- プラダンでフロントアンダーパネルを自作し、床下をフラットボトム化せよ!
- 自作リアディフューザーの効果検証!果たして燃費は上がるのか?
- 自作の断熱シートをボンネットに装着することでエンジンルームを保温し、燃費向上と静音化を実現せよ!
- 冬対策!秘技「グリル塞ぎ」で空気抵抗を減らし、吸気温度を上げよ!
- 純正オプションの「マッドフラップ」は付ける意味ある?実は単なる泥除け以上の効果があった!
- 空気抵抗を減らせ!GRエアロスタビライジングボディーコートによる帯電防止で燃費向上せよ!
- エンジンオイルの粘度を変えると燃費が上がる?5w30→0w20で効果を確認してみた!
- ステンレスたわしチューンは効果なし?噂のオカルトチューンを試してみた!
- 夏タイヤからスタッドレスに履き替えると、どれくらい燃費が下がるのか
- インチダウン+低燃費タイヤで転がり抵抗を低減し、燃費UPできるのか?
- 鉄チンホイール+ディスクホイール状ホイールカバーで、空気抵抗を減らし燃費を上げろ!
- 高速で燃費向上を狙うならタイヤの空気圧は高めにセットし、転がり抵抗を減らせ!
- 高速道路で燃費を上げるテクニック「スリップストリーム」を有効活用しよう!
- 高速道路で実燃費を上げる3つの方法とは?
- 費用0円でできる燃費チューンとは?
- 街乗り燃費UPに欠かせない「アクセルOFF」のタイミングとは?
- 洗車をすると燃費は伸びるのか?粘性抵抗を制御することで燃費は上がるのか実験してみた
- アクセル操作と燃費の密接な関係とは? 〜クルコンVS人間クルコン〜
- 充電制御車の見分け方とその仕組みを利用した燃費向上テクニックとは?
- なぜプリウスは燃費が良いのか?答えは徹底的に空力性能を磨いたボディ形状にあり!
- エコドライブ=安全運転ではない!燃費を上げたい人ほどコーナーは攻めなければいけないワケ
- 手動でアイドリングストップ!赤信号停止中の燃費悪化をどこまで食い止められるのか?
- いかにも燃費が上がりそうなのに、実は効果がなかったものランキングTOP5!
- 自作ラムエアダクト作製!アルミフレキダクトと100均ロートでお手軽吸気チューン!